オーケー関西初進出で激安スーパー戦国時代へ。個性派の玉出、業スー、ラ・ムーに対抗できるのか?

2022.10.07
by たいらひとし
 

電飾ギラギラのスーパー玉出は店も商品も個性的?

蛍光色の看板でパチンコ屋と見まがうような外装だが、店内も電飾がいっぱいで、24時間営業で、深夜になるとさらに電飾が目立つ。

奇抜なのは見た目だけではなく、1000円以上買うと肉でもグラム1円になるという、絶対赤字のセールがインパクト大だ。

サラダ油や卵などの日用品はそれほど安くないといわれているが、目を引く安さなのは惣菜で30円、50円などの通常のスーパーでは考えられない値段で提供されている。

うなぎなしのウナギのタレだけご飯や、ご飯の上に鮭と永谷園の鮭茶漬けを入れただけの鮭茶漬など、独特なお弁当も個性的だ。

だが、調理前のマフグをパック詰めして出し「食品衛生法違反」、外国人留学生を許可された時間を超えて働かせて「入管難民法違反」、前社長が暴力団と関与して「組織犯罪処罰法」で逮捕されるなど不祥事も多い。

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業務スーパー超お買い得の加工品が特徴

「業務スーパー」を手がける株式会社神戸物産は業務用食品の販売が主力だけに、価格も分量も業務用サイズだ。冷凍食品や加工食品がメインなので、手間をかけずに料理を食べたかったり、大所帯の人には助かる商品が一杯だ。

逆に家族が少なく食材が少なくていい人、自分で手料理したい人には不向きで、好き嫌いが分かれるだろう。

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倉敷が発祥のラ・ムーの正体は?

岡山県倉敷市に本社を置く大黒天物産株式会社が展開するスーパー「ディオ」系列の激安スーパー、その名は「ラ・ムー」。もしかすると、オーケー最大の敵はここかもしれない。

ラ・ムーに併設されているフード店パクパク(PAKUPAKU)のたこ焼きやソフトクリームは全部100円と驚きの価格だ。あまりの安さに、たびたび社内でも価格の見直しが取り沙汰されているそうだが、大黒天物産・大賀昭司創業社長の「お客様によろこんでもらいたい」という信念で、いまだに100円のまま据え置いていると言われている。ナショナルブランドの特売のまとめ買いが特徴で、箱買い客が車に積み込む光景が多くみられる。

そして、商品の安さを追求するために、店内の装飾などはシンプルで質素なところが「玉出」とは正反対。

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さらに、ラ・ムーの前身である第1号店の名前が「幸福の商店」で想像できるように、大黒天物産の創業者はガチガチの「幸福の科学」信者だ。「ラ・ムー」という名前自体も、何度も転生を繰り返している教祖がムー大陸の王だったときの名前だといわれている。

パート、アルバイトはともかく、入社した場合は強制的に入信させられて、布教活動に参加しないといけないともっぱらの噂だ。

数年前に入社したという某氏の話によると、まだ出店数の少なかった九州でスカウトされて幹部入社を果たし、岡山県倉敷の本部に勤務したが、入社してはじめて「幸福の科学」を信仰する会社だと分かり、2年もしないうちに病気を理由に退社したという。

入社した場合は信仰心がないと務まらないためか、今のところブラック勤務などの不祥事は一切聞こえてこないのが救いだ。

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