なぜ、板橋にある「深夜営業のみ」の立ち食いそば屋には人が集まるのか?

NAGOYA - JUNE 24, 2018: Colorful night street in Japan. Night life at a district full of bars, restaurants and nightclubs near Nagoya station.
 

ここにやって来るお客さまは、タクシードライバーをはじめ、さまざまな人たち。

真夜中に集まって来るのは、ただ空腹を満たすだけではないようです。

深夜走るタクシーの運転手さんは、お客さまを乗せていたとしても、暗い道を走っていると、もの悲しい寂しさを感じるものです。

そんな中で人のいる灯りを見ると、吸い寄せられるようにタクシーを止めて、その灯りに向かって歩き出します。

それが、深夜の立ち食いそば屋さん。

トラックドライバーも夜走ることが多く、お腹が空けば、食べられるお店を探します。

しかし、昔のように24時間営業のお店は少なくなり、コンビニさえ、夜11時には閉店したりします。

そこで見つけるのが、このお店の灯りです。当然のように誘われて、注文することに。

人のいない時間帯に散歩をする人も、予想に反して多く、その途中で灯りと香りに引き寄せられる人もいます。

夜遅くまで働くサラリーマンや飲み屋帰りに立ち寄るサラリーマンもたくさん。

単純に、美味しいお店だからと、わざわざやって来る人も。

毎週、他県から通う人もいます。

そして、夜勤明けの人。

朝早く開いているお店はあまり無く、非常に有り難い存在となっています。

ドライバーたちは、基本ひとりの仕事。時には、孤独を感じることもあります。

飲み歩くサラリーマンは、仲の良い人と離れたくないもの。

残業の多いサラリーマンは、仕事に疑問を持ちながらも、ひとりで頑張っています。

夜勤明けの人は、帰って寝なければならず、一緒に飲んだり食べたりする人が少なく、寂しさを感じています。

真夜中に灯りを探す人は、どこか寂しさを抱えていて、ホッとする場所、心の温まる場所を求めています。

そんな人たちが出逢ったのが、この立ち食いそば屋さんなのです。

そこには、美味しいものがあり、お店の人との他愛もない会話があり、
時には他のお客さまと話をしたり。

暗闇の中の、小さいながらも明るい空間。

そこには、心を温めてくれる何かがあります。

image by:TRAN CONG PHUC / Shutterstock.com

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