学校事故の被害者やいじめ被害者への嫌がらせが絶えない
私は数多くの学校事故や体罰、不適切指導の被害者に会ってきた。いじめの被害者やご遺族はもちろんのこと、多くは家に訪問させてもらって、事情を聴く。
そうした中で、ほぼ全てと言っていいほど大なり小なり嫌がらせを受けている。
山梨の髪切り事件の被害者は、ストーカー被害とも言えるような陰湿で執拗な嫌がらせを未だに受け続けているし、高知県小学生水案事案の岡林さんもネットで偽情報を流されるなどの陰湿な被害を受け続けている。
交通事故のご遺族がネットで誹謗中傷を受けることもあるし、もはや社会問題であるとも言えるだろう。
類似した被害を書き出せば枚挙に暇がない。
こうした被害は、被害者をさらに追い詰めるものであり、想像以上に精神的な苦痛を受けるものだ。
一度被害を受けると、日常生活では通常感じることのない警戒心を持つようになったり、フラッシュバックで急な心拍数の高鳴りを感じるなどするのだ。
これは二次被害でもあり、深刻な新たな被害であるとも言える。
被害者救済制度の拡充を求めたいところだが、こうした社会問題はヒアリングすら、あまり行われていないのが現実なのだ。まず、私たち一般市民が、被害者がさらなる被害を受けているということを知ることから始めないといけないだろう。
そして、いつ誰が被害者になるかわからないということを忘れてはならない。
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