定価2万円超。それだけ出す価値がある「アイデア本」は、他と何が違うのか?

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さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。

「10億アイデア」とは、1年以内に10億円を達成する「ニーズ」のこと

「10億ニーズ」の条件

1.未充足であること
2.強いニーズであること

ピラミッドの頂点にある「潜在ニーズ」を手に入れるためには、まずは底辺にある「3つの情報」を手に入れる必要があります。「3つの情報」とは、

・「行動・使い方」情報
・「不快な状況と気持ち」情報
・「ニーズ(~したい)」情報

1.行動観察アプローチ
お客様がふだんやっている行動を観察することから発想をスタート

2.使い方観察アプローチ
お客様が使っている商品(サービスを含む)などの使い方を観察するところから発想をスタート

3.強み活用アプローチ
自社の「強み」から何ができるかを考えて、お客様の「ニーズ(~したい)」を推測するところからスタート

行動観察アプローチ【ステップ1】のワークシートには、座談会から読み取った、「風呂場のタイルの目地の黒い汚れを、従来の各種(専用でない)洗剤を使ってタワシでゴシゴシこすって洗う」という、消費者がふだんやっている行動を記入します

「不快な状況と気持ち」は、その状況や気持ちが「解消されたら非常にうれしい」とか「解消されたら喜んでお金を払う」というようなものほど、魅力的な潜在ニーズの発掘につながります

消えていった競合商品は、愛煙家の深層心理を理解せず、「タバコはからだに悪い」とか「タバコはまわりに迷惑をかける」と訴え、愛煙家の気持ちを逆なでしたのです。一方、喫煙者の潜在ニーズを知り抜いて商品化した『禁煙パイポ』は、短期間で「禁煙・節煙パイプ」というカテゴリーの代名詞となり、大ヒットロングセラー商品になったのです

商品上の問題ではなく、お客様のニーズを阻害している大きな問題を解決しなければならない

商品が属すカテゴリーに対して、お客様が感じている不快な状況と気持ちを解決しなければならない

商品コンセプトの公式

(1)顧客に与える効用・便益
(2)商品アイデア
(3)新カテゴリー名

最初は「アイデア本に2万円も払うなんて」と思っていましたが、これは確かに2万円以上の価値は優にあると思います。

商品開発部のトップ、経営者がターゲットの本だと思いますが、マーケティングのプロを目指す個人も、思い切って投資してみると面白いと思います。

「秘伝」の書があるので、おそらく中古市場にはあまり出回らないでしょうね。

本書自体が上手いマーケティングをしていると思います。

ぜひ、読んでみてください。

image by: Shutterstock.com

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Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

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【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

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