ただこれは、もはや核しかない。通常戦力の軍隊については既にかなりが破壊されている。装備も人員も大変な数が損耗している。ロシア軍全滅とまでは言いませんが、ロシア軍そのものは敗北した。でも、核がある、いや核しかないのだと思います。
核による強迫、恫喝は出来ますが、実際には核は使えない。いや、確かに、そこに核兵器があり、それを命じることできる人がいて、その人が人間である以上、核が使われる可能性がある。また人の頭の上に核爆弾が落とされる可能性は勿論ゼロではないのですが、そうなったら規模にかかわらず、今現在ロシアをなんとなく支持して、国連の投票などでも棄権することで制裁や批判に加わらない、そのような国がありますが、その中でも、ほとんどが批判の側に廻っていくでしょう。
まして、中国は「平和演説」をやるようですが、そのような国がウクライナに対して核兵器を使ったロシアをそのまま擁護するとは考えられません。仮に核を使うといっても、ウクライナ全土に何十発も落とせば別ですが、さすがにそれは出来ないでしょう。それは「終わり」ということであり、もはやプーチンさんの「勝ち」ですらない。爆発力を押さえた核をどこかで使うことを含めて、そんなことをすれば、ロシアの正当性は誰も擁護しなくなるでしょう。
核を振りかざして、仮に三つの要求の一部が実現したとしても、プーチンさんのロシアに未来はないと私は思っています。客観的な推測とまでは言いません。そもそも人間の口から「客観的だ」というのも変な話。客観性とはそんなに甘いものではないと思いますので。
(『uttiiジャーナル』2023年2月26日号より一部抜粋。全てお読みになりたい方はご登録の上、2月分のバックナンバーをお求め下さい)
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