プーチンの大嘘。国民が餓死しないだけの国に成り下がったロシアの落日

 

教授の話はまだまだ続きますが、長くなったので続きは別の機会に。

教授の話や、ロシアに住む知人、友人からの話から実状は以下のような感じだと思われます。

  • インフレはあるが、物不足は起こっていない
  • 制裁に参加していない国からの輸入や、「並行輸入」で物は確保できている
  • しかし、自動車、航空機、電車などの部品入手が困難で、深刻な問題が起こりつつある
  • 侵攻前は20工場が自動車を生産していたが、現在は3工場しか動いていない
  • 半導体が入ってこないため、軍事産業に問題がでてきている
  • そのため、家電を分解して半導体を取り出し、軍事に転用している
  • ロシア国民は、次の「動員」を恐れ、緊張している。男性であれば自分自身が、女性ではあれば自分の父親、夫、息子たちが戦場に送られることを恐れている

現状、こんな感じだろうと思います。

ロシアは、さすがにエネルギー大国、食糧大国、核兵器大国。日本と比べれば、「制裁への耐性はものすごくある」といえるでしょう。

しかし、私は、ウクライナ侵攻開始時から「制裁の影響は長期で見る必要がある」と書いていました。

ロシアはすでに、「エアバックのある自動車を生産できない国」「生産する自動車の排気ガスは30年前のレベル」まで落ちてしまいました。

確かに国民が飢え死にすることはないかもしれませんが、「それだけの国」になりつつあります。

(無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル2023年3月10日号より一部抜粋)

image by: KELENY / Shutterstock.com

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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