プーチンの大嘘。国民が餓死しないだけの国に成り下がったロシアの落日

 

ソネンフェルド教授 「プーチンの経済が生き残っている理由は二つあります。一つは、プロパガンダです。彼は朝起きるとGDPの数字を考えて発表します。そして、IMFと世銀はその数字を本当だと認定します」

 

DW 「2023年の本当のGDPはどうなると思いますか?」

 

ソネンフェルド教授 「私たちにはわかりません。私は、プーチンがそうしているからという理由で、勝手に数字を考え出すことはできません。

 

私たちが知っているのは、経済のすべての主要部門が落ち込んでいるということです。自動車産業の落ち込みは10%、20%、30%ではなく、99%です。小売りは65%減少しています

 

私たちは、これらのデータを、ロシアに売っている人たち、ロシアから買っている人たちから得ています。もちろん第三国経由でロシアに入ってくる家電の密輸もありますが」

ソネンフェルド教授 「IBMを解雇されたエンジニアたちは、(もし彼らがジョージアやウズベキスタンに逃げていなければ)ロシアで道路の掃除をしています。こうやってプーチンは、人々が国から給料を得れるようにしているのです。

 

プーチンは、どうやってこれをファイナンスしているのでしょうか?減少している外貨準備によってです」

ソネンフェルド教授 「プーチンは部品を得るために機械を分解しています。私たちは軍事目的で必要な半導体を得るために破壊された何千もの冷蔵庫の写真を見せることができます」

DW 「年次教書でプーチンは、「制裁にかかわらず、ロシア経済は順調に発展している」といいました。彼は、誰を納得させたいのでしょうか?自国民でしょうか?国際社会でしょうか?」

 

ソネンフェルド教授 「プーチンは、二つの観客を相手にしているのです。

 

記録的な失業率と戦争による大量死を心配しているロシア国民を安心させたい。彼らが宣言していた『3日間で勝利』はできなかったのですから。

 

そして、ウクライナの同盟国の決意を弱めようとしているのです。プーチンは、この戦争は消耗戦だと考えています。彼は、国際社会に『プーチンを止めようとする試みは成功しない』と確信させることで、勝利できると考えているのです。

 

しかし、そうではありません私たちは、(ロシアが)毎日15億ドル失っていることを知っています。『欧州がもう買わない石油を、インドや中国が買っている』という人たちがいます。ですが、中ロがロシア産石油に支払っている価格はあまりにも低いので、ロシアはガロンごとお金を失っているのです」

 

北野註:中国とインドは、ロシア産原油を市場価格の35~40%引きで輸入しているといわれています。

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