備えあれば憂いなし。つい最近もNTTドコモが最大500万件以上の顧客情報が流出した可能性があることを公表したように、多くの企業が「情報漏えい」の危機にさらされています。会社側でのセキュリティ強化はもちろん重要ですが、今後は起きてしまった事態を如何にカバーするかが大切になるかもしれません。今回のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』では、人気コンサルの永江さんが、情報漏洩に備えた2つの法人向け保険を紹介しています。
法人向け損害保険のニーズは何がありますか?
Question
現在様々な法人向け損害保険がありますが、今後高まるであろう保険ニーズ(潜在、顕在問わず)についてご意見を伺わせてください。よろしくお願い致します。
永江さんからの回答
結論から言いますと、これから高まる保険ニーズはセキュリティ関係だと思います。
具体的には大きく分けて2つあると思うのですが、1つは情報漏えいリスクに備える保険です。先日もPCソフト・ハードウェア販売会社のソースネクストが、不正アクセスにより12万件もの利用者個人情報が漏洩したと発表しました。
● ソースネクスト、クレカ情報漏洩11万件 セキュリティコードも – Impress Watch
こういった情報漏えいが一度起こると会社が飛ぶこともあるので、万が一顧客情報が流出したら1人あたり●円保証してくれるような保険があればニーズは高いでしょう。
もう1つは退職した社員が情報を持ち出した時のリスクに備える保険です。先日ニュースで話題になっていたのですが、元朝日新聞支局長の伊藤喜之氏が書いた『悪党 潜入300日 ドバイ・ガーシー一味』という本が「在職中に得た情報を無断で利用した」と朝日新聞から抗議を受けているそうです。
● なぜ「ガーシー本の出版」が問題視されるのか…朝日新聞の抗議が示す「新聞記者」という仕事の本当の価値 報道人は社会のために働く存在でなければいけない | PRESIDENT Online
「在職中に取材したことは辞めても書くな」という言い分ですが、同様に、退職した社員が重要な機密情報を公開したことで損害を被った場合の保険があれば、ニーズは必ずあると思います。
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