デサンティス氏、日本訪問 岸田首相と会談
ディズニーに訴えられたデサンティス氏は、“あろうことか”同じころ、日本にいた。
4月24日、デサンティス氏は東京で、岸田文雄首相と会談。今回の来日は、デサンティス氏自らの外交政策の信頼性をアピールすることを狙う、海外ツアーの最初の日程として組まれた。
訪日後、韓国やイスラエル、イギリスへの訪問予定が組まれている。
デサンティス氏の事務所は、出発に先立ち、今回の海外視察が、フロリダ州知事である自らが率いる、貿易ミッションの一環であると述べた(*2)。
デサンティス氏の海外視察は、2024年の大統領選挙への立候補へ向け、これまでほとんど触れられていなかった彼への外交問題のスタンスを周囲にアピールする機会でもあるという(*3)。
日本政府関係者よると、米ワシントンにある日本大使館が、冨田駐米大使らがデサンティス氏側と接触し、関係構築を進めながら、日本に早期を訪問するよう、働きかけていた(*4)。
また日本側の呼びかけの背景には、2016年当時の安倍晋三首相が、大統領就任前のトランプ氏といち早く会談し、信頼関係の構築のつなげたこともあるとも(*5)。
自民党と共和党との親和性
世界的大企業であるディズニーに訴えられ、あるいはまだ大統領選に立候補もしていない単なる州知事でしかない人物への岸田首相の厚遇ぶりは驚きだ。
本当にデサンティス氏が大統領になれるほどの人物だろうか。
デサンティス氏(44)は2018年の知事選挙で当時大統領であったトランプ氏の全面的な支援を受けて初当選。その政治的姿勢や主張から「ミニ・トランプ」とまでもてはやされた。
一方で、共和党内では、先月下旬以降、トランプ前大統領が大統領候補としての支持を伸ばし、デサンティス氏との差を広げている。さらにトランプ氏は3月30日にニューヨーク州のマンハッタン地区の大陪審に起訴されて以降、再び支持を伸ばす。
4月16日までの3日間の世論調査では、トランプ氏が53%、デサンティス氏が24%と、その差は29ポイントまで開いた(*6)。
問題の本質は、デサンティス氏だけでなく、トランプ氏を含め自民党と共和党の”親和性”だ。
第一に、自民党と共和党はイデオロギー的に似通っている。第二に、アメリカでは1980年のレーガン政権から2008年のオバマ政権までの28年の間、共和党が与党であった期間は20年間であったのに対し、米民主党はわずか8年間であった。
そのため、共和党の方が、継続性・安定性・予測可能性を好む自民党に馴染みやすいという。
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