【有田芳生×小林よしのり Vol.1】テレ朝『モーニングショー』で統一教会と政治の関係を暴露も「全テレビ出演NG」にされた裏事情

2023.05.15
by gyouza(まぐまぐ編集部)
 

有田芳生が明かす、カルト教団「統一教会」との出会い

 

有田:僕は京都の生まれで、19歳のときに京都の河原町を歩いていたら、駸々堂という書店があったんです。その本屋に行くときに、本屋の前にいた女性と目が合ったら、声をかけてきたわけ。そして「あっ、統一教会だな」ってわかったんです。そのとき僕は忙しかったから「今日は駄目です」って言って、2日か3日後に、京都の河原町の「ビッフェ」っていう7階建てぐらいの喫茶店があって、そこで夜の7時から11時まで話をしたんですよ。

「有田さん、もう第三次世界大戦は始まってますよ」っていうような話で、全然もう考え方が違うんで「もう帰りますよ」と言ったら「あなたとは考え方が違うってことがわかった」と言って「だけど、みんなが一緒に集まってるところに来ませんか?」って言われたんです。信者たちが共同生活をしているホームと呼ばれている場所です。そこに「来ませんか?」って言われたんだけど、僕は断ったんです。それが統一教会との出会いだった。それが1971年のことでした。

それから時が経って1978年3月だったと思うけど、京都府の知事選挙があったんです。蜷川虎三さんという24年間、京都府知事をやってた人が辞めて、その後継者として京都大学法学部の教授だった杉村敏正さんが知事候補として選挙に出馬した。それで、京都の河原町で最後の日に演説をすることになっていて、僕は出張でたまたまそこにいたんです。

そこには思想新聞というゼッケンをつけた人たちが、ものすごくいっぱいいたんですよ。思想新聞は国際勝共連合が出してる新聞で、そこにいる人はみんな統一教会の信者なんです。そこで演説ができないもんだから、三条の方に杉村敏正さんの陣営が移っていった。僕もそこに行って話を聞いてたんだけど、段々段々ね、すっごい声が、怒号が聞こえてくる。統一教会の信者たちがもう血相変えて、目が血走って暴力的に襲ってきたんですよ。

1971年、僕が19歳のときに出会った統一教会の女性信者さんは、何も悪い印象がないんですよね。考え方は違うけれども。統一教会はこういう真面目な人たちなんだなと思っていた。だけど、それから7年経った78年に、僕の目の前に現れたのは、目が血走って暴力的に襲ってくる信者たちだったんです。

「これだけ人間が変わってしまうんだ」というのが、僕の取材の原点です。そういう経過の中で統一教会との関わりが今に至っていて、昨日の夜も統一教会批判の講演やってる夢を見るぐらい、もう統一教会、統一教会の8ヶ月なんです。でも、小林さんが言ったように、人間はみんな年をとっていくと命は無くなるんです。30年経ったら生きてるかって言ったらね、小林さんが言っていたように、我々はもういなくなるんですよ。当然。

それが今回は大きな問題なんです。2日か3日前、下関で20代の若者たちに話を聞いたんです。下関は安倍さんの選挙区です。安倍さんが去年銃撃されて亡くなって、それで統一教会の問題が浮上してきた。地元の若者が安倍さん知ってるのは当たり前だけど「統一教会は知ってましたか?」って僕が聞いたら、20代の人たちは「知らなかった」って言うんですよ。大川隆法は、知っていた。幸福の科学も知ってる。創価学会も知ってる。でも、統一教会は知らなかった。

我々の世代では統一教会の問題は当たり前のことなんだけれども、若者たちは知らない。そういう人たちは、今もいっぱいいるでしょう。だから、このまま、また空白を作ってしまったら、30年後どうなってしまうのか? そういう怖さがあるんです。小林さんは過激にと言ったけれども、僕は小林さん以上に過激に今日は喋ろうと思うんで、よろしくお願いします。

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