完全に孤立した独裁者プーチン。敗戦濃厚で加速する国際社会の“ロシア離れ”

 

F-16の供与遅れでウクライナが被った大損失

攻撃地点の1つが、ウ軍はストジョベを南を進行中で、機甲部隊と機械化部隊が進撃している。

もう1つが、リビノピリを攻撃中であるが、ロ軍の踏ん張りでウ軍は陣地を突破できずに、苦戦中。

もう1つが、ノボダリウカの南にウ軍が攻撃して、ロ軍陣地を攻略中。

もう1つは、ロボティネを突破して、市内に入った。ネスチリアンカとコパニはロ軍陣地を突破できていない。

もう1つは、ロワコベに入り、夜襲をかけて市全体を奪還した。

最後に、オリヒウから東に向かったウ軍であるが、マラトクマテから南東に向かったが、8日、逆襲に合い、電子戦でレーダーをかく乱され、無人機を無効化され、ウ軍防空部隊を叩かれて、砲撃着弾点に入ったところで砲撃に会い、装甲車両を4両、レオパルド2を2両、地雷除去車2両を失った。

それと、戦闘ヘリがスティンガーの射程外から対戦車ミサイルを打ち、もう1両のレオパルト2戦車が被弾して、乗員も戦死したようである。砲撃と地雷損傷のブラッドレーの乗員は逃げられたようだ。このため、2個小隊の損害が出た。

8km先の多数の戦闘ヘリからミサイルが飛んできた。ウ軍の想定外の数であり、電波妨害のレベルも高く、防空システムのレーダーを無効化されたようだ。ドローンの運用もできなかったようだ。

このため、部隊を後退させたようで、この方面での第1攻撃は失敗であったことになる。プーチンも「ウ軍を撃退した」と述べている。

その後9日は、この陣地を迂回して、夜間攻撃などでノボカリウカ、ノボクロフカ、ベルボブ付近で、激しい戦闘になっている。

今の所、この方面がメインようであるが、一番難しいコースであり、ここを進むと、トクマクからベルジャンスクのルートになる。

ロシア側から見て、ザポリージャ戦線でウ軍の車両約50両が前進してきているとの報告がある。

このため、ロ軍は、増援部隊として、第10軍団の9個機甲旅団を送ってきている。ポロフィーに到着したという。

このため、戦車戦になり、大激戦になることが確実である。

ウ軍は航空優勢がなく、攻撃するのでロ軍戦闘ヘリの待ち伏せ攻撃に合い被弾した。これはF-16の供与が遅れて、損害が大きくなることは事前にわかっていたが、それでもウ軍に大きな損失を与えている。

もし、F-16数十機のエアカバーがあれば、ロ軍戦闘ヘリなど前線から数十km以内に近寄れなかったのですが、残念ですね。

トクマクは鉄道の拠点であり、トクマクを奪えば、ロ軍の東部からザポリージャやヘルソン南部への補給を断つことができる。トクマクの奪還は大きいことになる。よって、ロ軍も全力で反撃してくる。

この状況で、プーチンは9日、ウ軍の大規模な反転攻勢が「間違いなく始まった」とし、しかしロ軍の応戦によりウ軍は「どの戦線でも目標を達成できていない」と強調し、撃退に自信を見せた。ウ軍は予備兵力を投入し、反攻が続くとみて兵器増産を急ぐと表明。

また、攻勢をかけるウ軍に、ロ軍の3倍を上回る「著しい損失」を与えたとした。

しかし、「確かに現代的な兵器が足りない」と述べ、ロ軍に高精度のミサイルや新しい戦車などが不足していることも認めた。

一方、英国防省は10日、過去48時間に同国の南部で大規模な作戦を実施し、「いくつかの地域では前進し、ロシアの第1防衛線を突破した可能性が高い」とした。

ゼレンスキー大統領も10日、「ウクライナで反攻と防御の軍事行動が取られている」と述べ、ロシアに対する反転攻勢を開始したことを初めて認め、作戦に自信を示したが、一方で「どの段階にあるかは明言しない」とも述べ、作戦の詳細には言及しなかった。

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