“ひとり親”家庭の子供を見捨てるバカ親・岸田。10人に1人が「1日1食」という厳しい現実

 

「相対的貧困は大した問題じゃない」というイチャモン

あたしは、小学6年生の時に両親が離婚したため、中学1年生の時から母さんと2人、小さなアパートで暮らし始めました。母さんは子どもの養育費を1円も貰わずに離婚したので、朝早くから夜まで、2つのパートを掛け持ちして働くようになりました。あたしは、そんな母さんを見ていられず、入部したばかりの軟式テニス部を辞め、新聞配達のバイトを始めました。学校がある期間は朝刊だけ、夏休みや冬休みは朝刊と夕刊、あたしは中学の3年間、ずっと新聞配達を続け、お給料は封筒のまま、すべて母さんに渡して来ました。

そのため、わが家では、お金がなくて1日2食しか食べられないということはありませんでした。でも、今も母さんと2人暮らしをしているあたしにとって、安倍政権下で報じられた「母子家庭の子どもの2人に1人が1日3食を食べられていない」「全国で増え続ける子ども食堂が6,000カ所を突破」という悲しい現実が、とても他人事とは思えませんでした。それであたしは、近所のお寺のご住職が運営している週1回の子ども食堂のお手伝いを始め、その後、ひとり親世帯に食品を無償提供する民間支援プログラムへの定額寄付を始めたのです。

しかし、あたしがSNS等で「シングルマザーへの支援」を訴えると、必ずと言っていいほど、「お前は絶対的貧困と相対的貧困の違いも知らないのか?日本の母子家庭は相対的貧困だから別に生活には困ってないんだよ!」などとイチャモンをつけて来る人たちがいます。テレビやラジオに出演している著名な政治コメンテーターの中にも、自民党政権寄りの一部の人たちは、「日本の貧困は相対的貧困だから大した問題じゃない」などと言っています。

ザックリ言えば、「絶対的貧困」とは、主に途上国などで飢餓に直面している人たちのことで、「相対的貧困」とは、主に先進国などで、その国の平均年収よりも低い人たちのことです。では、その実態がどうなのかと言うと、国税庁の「民間給与実態統計調査」による昨年2022年の男女の平均年収は、男性が「545万円」、女性が「302万円」です。一方、ひとり親世帯の平均年収は、男性が「420万円」、女性が「243万円」です。

いくら「相対的貧困」とは言え、日本の賃金はもともと男女格差が大きいですから、父子家庭の平均年収は「420万円」もあり、一般の女性の平均年収「302万円」より120万円近くも多いのです。ですから、同じひとり親世帯でも、父子家庭の場合は、自分の子どもに1日3食を食べさせられないというケースは、ほとんどないでしょう。あたしにイチャモンをつけて来る人たちは、こういうケースを言っているのだと思います。

しかし、日本のひとり親世帯の数は、母子家庭が約123万2,000世帯、父子家庭が約18万7,000世帯なのです。金銭的にそれほど苦しくない父子家庭は全体の約13%ほどで、残りの約87%は、平均年収が「243万円」の母子家庭なのです。こうしてデータを付き合わせて行くと、冒頭で紹介したアンケートの「7月の収入の平均が12万4,000円」という発表ともツジツマが合い、調査の信頼度も増して来ます。

この記事の著者・きっこさんのメルマガ

初月無料で読む

print
いま読まれてます

  • “ひとり親”家庭の子供を見捨てるバカ親・岸田。10人に1人が「1日1食」という厳しい現実
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け