ビジネスマンなら知っておくべきアメリカ経済の現状と未来。今回の無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で紹介する本は、それを統計データから読み解く一冊です。イーロン・マスクが著者に暴言を吐いた理由とは?
100の統計データでアメリカを見る⇒『漂流アメリカ』
『漂流アメリカ』
スコット・ギャロウェイ・著 長岡半太郎・監修 藤原玄・訳 パンローリング
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、NYU(ニューヨーク大学)スターン・ビジネススクールのマーケティングの教授であり、起業家でもあるスコット・ギャロウェイによる一冊。
タイトルがちょっとわかりにくいですが、100の統計データからアメリカ経済の現状と未来を読み解こうとするもので、これからの経済・ビジネス・社会を考える参考になります。
・GDPに占めるインフラ支出の割合
・時給と生産性の比較
・株式市場に投資をしているアメリカの世帯の割合
・5年ごとの移民の増加率
・職を得るために必要な学歴
・住宅の平均販売価格は平均世帯収入の何年分と等しいのか
挙げたのは一部ですが、彼の国とわが国の違いを理解する上でも興味深いデータが並んでいると思います。
また、経済とは関係ないですが、これからの社会を考える上で有効な統計データも紹介されており、こちらも興味深く読めると思います。
・精神科の病床数
・アメリカにおける地域に根差した活動の減少
・アメリカのスマートフォンユーザーの1日当たり平均ロック解除回数
・恋人と出会う方法
世界(特に中国)と比較した、アメリカの地位の変化についても述べられており、パワーシフトの視点から見ても興味深いと思います。
それにしても、「住宅の平均販売価格は平均世帯収入の何年分と等しいのか」のデータは、わが国の労働者がなぜ豊かでないか、その理由を物語っていますね。
アメリカは4年程度ですが、おそらくわが国は10年くらい。住宅を手に入れるのに、倍以上時間がかかる計算です。
空き家があふれているというのに、まったくおかしい話です。
誰か、これの日本版を出して欲しいですね(笑)。