さっそく本文のなかから、気になった部分を赤ペンチェックしてみましょう。
その後、生産性と賃金は切り離されている。われわれの生産物の価値は増大を続けているが、労働者が手にする報酬はそれを反映しなくなってしまった
アメリカで上位1%に入る高額所得者たちの賃金はおよそ140%増大した。おもに企業幹部や弁護士や医師からなるこの集団に占める銀行家の数は大幅に増大している
1989年、アメリカの世帯のうち株式市場に直接的・間接的に参加しているのは3分の1以下だった。2019年にはその割合はおよそ半分まで増大していた
1980~2017年までに、コンテナ船で運ばれた品物の数量は1億200万メートルトンから18億3,000万メートルトンまで増大した。現在ではすべての品物の80%が海上輸送されていると見積もられている
物理学、化学、生理学、医学、経済学のノーベル賞受賞者たちが所属する研究機関
アメリカ 52% 414人がノーベル賞を受賞
教会会員
1990年 68%
2020年 47%
職を得るために必要な学歴(2020年)
修士号以上 11%
学士号 24%
1兆ドルのバリュエーションがついた前年の収益
2018年 2290億ドル アップル
2021年 320億ドル テスラ
朝の報道番組がベゾスの宇宙旅行を取り上げた時間と気象危機を取り上げた時間
ベゾスの宇宙旅行 212分(2021年7月)
気象危機 267分(2020年全体)
カテゴリー別で見た都市部の消費者物価指数と実質平均賃金
教育費 +245%
衣服 -12%
住宅の平均販売価格は平均世帯収入の何年分と等しいのか
1970年 2.3年
1995年 3.4年
2020年 4.3年
株であれ、不動産であれ、アメリカに投資している方、アメリカ在住の方、アメリカと取引している方は、今後の動向を読む上で、役立つ資料だと思います。
ユニークな資料が多く、ビジネスパーソンの教養、雑談ネタとしても、面白いと思います。
オビに、イーロン・マスクが「鼻もちならないバカ野郎」と著者を評する言葉が載っていますが、おそらくこれ、「1兆ドルのバリュエーションがついた前年の収益」のデータが原因でしょうね(笑)。
要するに、実態がないのに高い評価を得ているテスラへの批判で、それにイーロン・マスクが反応したのだと思われます。
いずれにしろ、面白いデータ集です。
ぜひ読んでみてください。
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