拙著『40代で何者にもなれなかったぼくらはどう生きるか』を執筆する際、たくさんの氷河期世代の声を聞いてきました。
彼らより上の世代としては、申し訳ない、という言葉しかありませんでした。
氷河期世代の問題であって、社会全体の問題でもあるのに。政府や企業の「氷河期世代対策」も実効性のないものばかりです。
氷河期世代には団塊ジュニア世代が含まれていますから、今後の高齢者人口の比率も当然、高くなります。すでに医療費削減で、高齢者の負担は徐々に増えつつある。
彼ら、彼女らが高齢者になる時には、負担率が高まっている可能性もかなり高い。
再来年には団塊の世代が全員75歳以上になるため、介護に必要な職員数は約243万人と推計されていますが、、団塊ジュニア世代が65歳に到達し始め、労働人口が大幅な減少に向かう2040年には、それを上回る約280万人が必要になります。
ただでさえ非正規雇用元年と呼ばれる氷河期世代は、厚生年金をもらえる人も少ない。
社会保障制度の持続可能性を高める議論を、今やらなくてどうする? と思うのですが、議論は一向に進んでいません。
「国の未来」とは、「私」たちの老後であり、「子」の将来不安です。
国はやるべきことが山ほどあるのに・・・。選挙で勝つことばかりを追いかけ、話題の「裏金」も何に使われているのかも、明らかになっていません。
仕事をもらうために政治家に金を積み、その金で政治家は票を買っているーー。
そう思えてなりません。
書いてるだけで暗澹たる気分になってきました。
みなさまのご意見、お聞かせください。
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