有権者が参加するオープンな党首選挙を
まず制度ということでは、首班指名以外の党議拘束の解除と、党首公選制度の整備、この2点が喫緊の課題であると思います。
若者の投票率が低いのは、若者の意見や利害を代表する政治家がいないからではありません。そうではなくて、そもそも若い人の代表は当選回数が少ない中では与野党を問わず、政策決定に関与する党内の権力が持てないからです。
党議拘束の解除は非常に大きな問題だと思います。
そう考えると、自民党の岸田総理が派閥解消という「奥の手」に出て支持率の微増を勝ち取りつつ、6月解散の可能性を虎視眈々と狙っていることと、共産党の党首交代が密室で行われたことは、偶然の一致ではないと思います。
公明正大な政策論議と代表選出のプロセスを、この両党は全く同じように持ち合わせていないわけで、勿論、他の政党も同じようにダメダメであるわけです。
この2点、何度でも言いますが、党議拘束の解除と透明で有権者が参加する党首選挙、つまり首班候補をオープンに選ぶシステムということが、日本の民主主義には必要だと思うのです。
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