解説
バイデンは「私は国境管理の新法を作ろうとしている。邪魔しているのは共和党だ」と言います。
共和党は「この新法は不法移民を常態化するものだ。今の法律で十分に対応できる。やる気がないだけだ」と反対している状況です。
こういった不法移民をめぐる問題、ようやく日本のマスコミにも取り上げられ始めました。
しかし、この問題はまさに2015年、8年以上まえにトランプが大統領選に名乗りを上げた時からあったのです。
当時、彼の著書『Crippled America』を読んだ私は、「国境に関するトランプの主張は力がある。真っ当だ」と思ったものです。
不法移民への不安はわかりやすく人々の心を揺さぶるのです。
そして身近に感じる治安の悪化がその危機感を増大させます。大多数の米国人はトランプ、Qアノンに騙されてきたわけではなりません。
共和党・トランプのまっとうな主張を伝えなかった報道人たち、今はつじつま合わせの(説得力のない)説明をしています。
PS
上記、トランプ支持を訴えるものではありません。伝えたいのは予断なく公平に客観的に見る大事さです。
実際、2015年当時、トランプの主張を真っ当に伝えていれば、米国の報道機関がここまで共和党員の信頼を失う事はなかったでしょう。
また現在もトランプが次期大統領の最有力候補であるような事もなかったはずです。
大手報道機関はトランプの主張をカットする編集をすることによって自らの首を絞めたのです。
PSPS
この問題、さらに詳しくはフォーリンアフェアーズの2023年7・8月号の論文「The Real Origins of the Border Crisis」もあります。
● The Real Origins of the Border Crisis
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