お店の中で「作業」と呼ばれるものは「集中してやりたい」ということもありますよね。しかし、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが懸念しているのは、それが「本末転倒」になっていないか?ということのようです。いったいどういうことなのでしょうか?
作業と本末転倒
お店に商品が入荷してくれば、当然その商品を店頭に陳列する作業が発生します。
いかに素敵にディスプレイできるかで売れ行きが変わることもありますから、この作業には真剣になるでしょう。
あるお店でこういうディスプレイ作業をしているところがありました。
おそらく入ってきたばかりの新作なのでしょうか、POPも含めてどうにも魅力的に見える商品が並べられようとしています。
するとその近くにいたお客様がその商品を見たそうにしていました。
僕の目から見ても明らかに興味が湧いている様子です。
しかし作業をしていた店員さんはお客様に気づいているのかどうかはよくわかりませんでしたが、黙々と商品を陳列しています。
お客様が見たそうにしていてもお構いなしで、商品を並べることに意識を向けているわけです。
結局お客様はその商品を見ること叶わず、違う場所へ向かいました。
お店ではこんなことがしょっちゅう起こっています。
確かにディスプレイをどうするかはとても大事なことですし、早く済ませたい作業でもあります。
ですが、そのディスプレイ作業は一体何のためにやるのか?
それはお客様に買ってもらいやすくするためですよね。
魅力的に見せることは目的ではなくあくまでも手段であり、目的はいかにしてお客様に手に取ってもらい買ってもらえるようにするかしか存在していません。
なのに、目的を忘れてしまっているとこういう不具合が起こってしまうのです。
SNSの写真を撮るために必死になって、目の前のお客様を疎かにするのも同じことです。
商品をたたんだり店の掃除に夢中でお客様に気づかないのも同じです。
その作業は全て最終的に、お客様に商品を買ってもらうためにやっているにすぎません。
そんな本末転倒があなたの店では起こってはいないでしょうか?
今日の質問&トレーニングです。
1)普段店で集中してやりたいと思う作業にはどんな作業がありますか?
2)その作業をしている時、本末転倒な事態に陥っていないか確認しましょう。
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