訪日中国人“旅の楽しみ”に?天安門事件を知らぬ若者が日本できちんと学べる中国共産党「非道の歴史」

 

中国共産党が仕組んだ可能性も否定できない靖国落書き事件

一方、5月31日の夜、ある中国人男性が靖国神社の石柱に「TOILET」と落書きし、その様子を動画に撮影してSNSに投稿するという、とんでもない事件がありました。動画では、犯人は小便を石柱にかけるような仕草もしていました。

靖国神社にスプレー缶で“トイレ” 中国籍の人物が落書きか

男は、福島原発の処理水放出に抗議するためだと主張していましたが、こうした中国人の野蛮な行為に対して、中国外務省はわざわざ「靖国神社は日本軍国主義が発動した侵略戦争の精神的な道具であり象徴だ」と主張したうえで、「中国公民は理性的に訴えを表現するように」と、おざなりに呼びかけました。

「靖国神社は侵略戦争の象徴」 中国外務省が落書きで主張、「外国では理性的に」と注意も

この時期にあえてこのような騒ぎを日本で起こすということは、ある意味で、天安門事件の追悼集会に関する注目を阻止するために、中国共産党が仕組んだ可能性もあります。そもそも、この中国人の顔も素性もすでに明らかになっており、「中国人がいかに恥知らずで迷惑な存在であるか」を日本のみならず世界に知らしめた存在ですから、通常ならば中国当局が拘束してもおかしくはないはずです。

とくに、こうした日中の政治問題に直結する騒ぎを、個人の中国人だけの判断で行うのは、極めてリスクが高いはずです。しかし、中国当局からお咎めもないということは、「そういうこと」である可能性も否定できません。

もしも中国当局が関係していないということであれば、中国国内では絶対にできないことを日本でしたということにもなり、中国当局も統制できない、危険人物であるということになります。「愛国行為」がすぐに「政権批判」に転化することは、中国共産党がよく知っているはずです。

ただ、この中国人男性の「放尿&落書き」動画は、すぐにネット民に、習近平主席の顔に放尿・落書きする動画に改変され、拡散されました。まさに習近平の面子を潰すような動画に利用されたわけですから、この中国人男性も、もしかすると今後、中国当局に狙われる可能性もあります。

kikiぷらすチャンネル

現在の中国人の中には、天安門事件を知らない若者も増えてきています。日本に来れば、中国で禁止されている音楽や書籍に触れられる、天安門事件のことをもっと知ることができる、中国共産党の非道の歴史を学べる、ということになれば、それも中国人にとってひとつの「旅の楽しみ」になるのではないでしょうか。

【関連】「有害図書」を愛する日本人に知ってほしい、検閲国家中国と「言論の自由を守る砦」台湾の静かな戦争
【関連】習近平による「情報統制」が逆効果。中国の若者たちに拡散した“天安門事件の真実”
【関連】若者の失業率が20%超えの中国。習近平が本気で恐れる「天安門事件の再来」
【関連】抗議デモ参加者が行方不明。中国で加速する新たな弾圧と台湾侵攻
【関連】天安門事件の新たな犠牲者か。消えた中国人インフルエンサーの謎

 

この記事の著者・黄文雄さんのメルマガ

初月無料で読む

 


 

kb2022-s最新刊
中華思想の正体と行方 中国の恐ろしい未来
好評発売中!


image by: Ringo Chiu / Shutterstock.com

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2024年6月5日号の一部抜粋です。初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込660円)。

初月無料購読ですぐ読める! 6月配信済みバックナンバー

※2024年6月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、6月分のメルマガがすべてすぐに届きます。
2024年6月配信分
  • 訪日中国人に「中国共産党の真実」を教える拠点となる日本/ますます世界争乱の元凶と化す中国(6/5)

いますぐ初月無料購読!

こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー

初月無料の定期購読手続きを完了後、各月バックナンバーをお求めください。

2024年5月配信分
  • 事なかれ主義の日本に対し、沖縄を本気で取りに来はじめた中国/台湾芸能人に踏み絵を迫る中国の卑劣(5/29)
  • 台湾総統就任式で日本に恥をかかされた中国の歯ぎしり/日本を訪れた蒋介石のひ孫への評価(5/22)
  • 中国は金も情報も抜き取ろうとしている/日台の夫婦関係の違いを考える(5/15)
  • 台湾で神様となった日本人が結ぶ新たな日台の絆/本当に怖い立憲民主党/いまだに知識分子弾圧というお家芸を繰り返す中国(5/8)
  • 高まる「月の主権を主張する中国」への懸念/中国の富裕層、子どもを日本へ「爆入学」が流行(5/1)

2024年5月のバックナンバーを購入する

2024年4月配信分
  • 高まる中国憎悪と対中テロ/(新連載)黄文雄の国家論(4/24)
  • 現代のアヘン戦争を仕掛ける中国/台湾の大型エンタメが続々来日!(4/17)
  • 馬英九が中国に忖度して、結局「日本の応援団」になった皮肉/つねに火事場泥棒を繰り返す中国の災害支援(4/10)
  • 中国へ忖度するにもほどがある日本のメディア/結局、中国の評判を貶めただけだった「一帯一路」(4/3)

2024年4月のバックナンバーを購入する

2024年3月配信分
  • 福島の味方の台湾人、福島を貶める日本の風評加害者/「ファイブ・アイズ」の協力で中国人ハッカー起訴、日本は取り残される(3/27)
  • 国家安全条例で中国は何をしてくるのか/台湾も。世界各国で広がるTikTok禁止の輪/「共同貧困」で起こる富者叩き(3/20)
  • 密告と黒監獄だらけの中国、君子は危うきに近寄るべからず/貧困者切り捨てのスマートシティ?(3/13)
  • 全人代開幕で、中国の軍事リスクが高まっている/日本で過去最大規模の「台湾夜市」祭りいまこそ求められる書店・出版の振興/(3/6)

2024年3月のバックナンバーを購入する

黄文雄この著者の記事一覧

台湾出身の評論家・黄文雄が、歪められた日本の歴史を正し、中国・韓国・台湾などアジアの最新情報を解説。歴史を見る目が変われば、いま日本周辺で何が起きているかがわかる!

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」 』

【著者】 黄文雄 【月額】 初月無料!月額660円(税込) 【発行周期】 毎週 火曜日 発行予定

print
いま読まれてます

  • 訪日中国人“旅の楽しみ”に?天安門事件を知らぬ若者が日本できちんと学べる中国共産党「非道の歴史」
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け