大国は今どこに?
さて、国家ライフサイクル理論から、大国の現状と未来を見てみましょう。
結論から言うと、欧州、アメリカ、ロシア、日本、中国は、いずれも成熟期です。これから急成長は望めません。
大国の中で、唯一成長期にいるのがインド。それで、私が2014年に出版した『クレムリン・メソッド』で予測したように、インドだけは急成長を続けるのです。おそらくインドは、近い将来、人口、経済力、軍事力で世界1になるでしょう。
アメリカは、19世紀の覇権国家イギリスが20世紀衰えたように、21世紀衰退していきます。
中国は2020年、高成長の成長期から低成長の成熟期に移行しました。また、人口急減時代に突入しました。中国が覇権国家になることはないでしょう。
ロシアも成熟期。戦術脳プーチンが24年も政権にいることで、先に進むほど苦しくなっていきます。
欧州も成熟期。移民政策をあらためなければ、「キリスト教文明」としての欧州は滅び、イスラム圏にのみこまれてしまうでしょう。