インドの伝説の指導者であるマハトマ・ガンジー。偉大な彼のお孫さんが書いた著書が話題となっています。“祖父”としてのガンジーは孫に何を教えたのでしょうか? 無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者である土井英司さんが詳しく紹介しています。
【あの大人物の孫による自己啓発書】⇒『おじいちゃんが教えてくれた人として大切なこと』

アルン・ガンジー・著 桜田直美・訳 ダイヤモンド社
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、インドの伝説の指導者、マハトマ・ガンジーの教えを、5人目の孫である著者が説いた一冊。
著者のアルン・ガンジー氏は、『タイムズ・オブ・インディア』紙で30年間ジャーナリストを務めた後、祖父の教えを広めるため、「非暴力のためのM.K.ガンジー協会」を設立した人物で、2023年5月に亡くなっています。
著者は12歳から14歳までの2年間、ガンジーの教えを受けて育ったらしく、本書の内容はその時の言葉とエピソードが中心となっています。(時折、「バプジ」という呼称が出てきますが、これはガンジーのことを指しています)
「すべての人類は一つの家族だ」
「あなたがこの世で見たいと思う変化に、あなた自身がなりなさい」
「怒りは、賢く使いなさい」
「自分で自分を解放しなければ、誰もあなたを解放できない」
怒りや才能をどう扱うか、差別や偏見に打ち勝つにはどうするか、世界を変えるために必要な態度とは何か、豊かに生きるとはどういうことか…。
ガンジーの教えが、直接聞いた言葉でまとめられているので、じつにリアリティがあります。
さすが身内だけあって、これまでに聞いたことがないエピソードも含まれており、興味深く拝読しました。
著者が最後の方で補足しているように、後世になって伝えられているガンジー像は、決して聖人君子ではありませんが、それでも大きな変化を成し遂げるためにどんな態度で仕事に臨むべきか、大切なことを教えてくれたと思います。
本書を読めば、ガンジーの教えの根底にあった思想が何なのか、なぜ度重なる屈辱や理不尽に耐えられたのか、その強さの秘密がわかると思います。
教育やリーダーシップについて述べたパートもあり、リーダーとして、また親として、教育に悩む人にも、ぜひ手に取ってもらいたい一冊です。







