「もう、無理ですわ」零細企業経営者が吐露した厳しい現実
「昔はね、取引先がみんな家族みたいだった。わしらは何やかんや言っても職人です。自分たちのできることしかできない。それを大企業さんも分かっていて、サポートしてくれた。仕事を発注してくれる大企業のために、うちのような零細企業が独自の技術を生かして頑張った。みんなで作っている感じでね。家族みたいで楽しかった。でも、リーマンショックで大企業さんもそんな余裕がなくなったんでしょうなぁ。もう、無理ですわ。うちみたいな会社は生きていけません」
今から11年前、中小企業向けに講演会を全国各地で実施したときに、ある会場で出会った社長さんがこう話してくれました。
働く人の7割は中小企業の会社員なのに、中小企業の“体力の脆弱さ”は一向に解消されません。中小企業の厳しさを示す「数字」はたくさん報じられていますが、その裏には取引先企業の「カスハラ」に涙する社員の存在もあるのではないでしょうか。
何がなんでも賃上げをしてもらいたい政府は、中小の賃上げ促す価格転嫁「Gメン」を増員し、対応にあたっていますが、これまで見過ごされてきたカスハラにもメスが入ればいいと、心から願います。
みなさんのご意見、お聞かせください。お待ちしています。
この記事の著者・河合薫さんのメルマガ
image by : Shutterstock.com
初月無料購読ですぐ読める! 7月配信済みバックナンバー
※2024年7月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、7月分のメルマガがすべてすぐに届きます。
2024年7月配信分
- 大きなものは強きもの?ーーVol.380(7/3)
<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>
※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込880円)。
2024年6月配信分
- 親子とは何か?法律とは?ーーVol.379(6/26)
- 梅雨の遅れと豪雨の関係ーーVol.378(6/19)
- 無意識の差別と塀の高さーーVol.377(6/12)
- 女性への無関心の“謎“ーーVol.376(6/5)
2024年5月配信分
- 乱気流遭遇リスクを回避できるか?ーーVol.375(5/29)
- 超高齢社会の稼ぎ方ーーVol.374(5/22)
- 尊厳を最後まで守る社会とは?ーーVol.373(5/15)
- 大切な命を守るのは誰?ーーVol.372(5/8)
- 車と男社会と事故率と。ーーVol.371(5/1)
2024年4月配信分
- 日本の常識、世界の非常識?ーーVol.370(4/24)
- 「老害」という思考停止ーーVol.369(4/17)
- 桜と富士山と日本人ーーVol.368(4/10)
- 日本国中佐藤さん?!ーーVol.367(4/3)
ページ: 1 2