今の段階で「そうなってもおかしくない」と予測できる
米国株の上昇は円安(ドル高)によって、かさ上げされている。その円安の環境はアメリカの利下げによって一時的に崩れる可能性がある。そうなると、これから「かさ上げされた分」が消えていく。
本当にそうなるとはいえないし、ならないともいえない。FRB(連邦準備銀行)ですらも利下げするかどうかデータ次第だといっている。また実際に利下げしてもそれほどドル安にはならないかもしれない。そんな市場の動きなど、私たちは1ミリも予測できない。
しかし、米国の利下げによって円高(ドル安)が発生し、ゲタをはいている分が吹き飛んだとしても、それは「不意打ちではない」のだ。今の段階で「そうなってもおかしくない」と予測できる動きだからだ。
多くの投資家は、今はドル高(円安)で自分の資産がかさ上げされていることを意識していないか、もしくはそれが当たり前だと思っているので、実際にドル安(円高)になった時点で「今の評価額から1円も減らしたくない」と慌てて売るのではないか。
だから、今こそ私たちはここで腹をくくる必要がある。
これから円高(ドル安)が発生して資産が目減りする「かもしれない」が、そうなったらどうするのかを今のうちに決めておかないと、実際にそうなったときにパニックになる。
「今の評価額から1円も減らしたくない」と思うのか、「一時的な目減りはあっても忍耐して将来の大きな利益を取る」のか。あるいは円高・ドル安をギャンブル的なトレードで取ってうまく立ち回るのか……。
どうするのかは個人個人の判断となるが、あなたはどの道を選ぶだろう?
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