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冒頭2秒でインパクトを出す…24時間でフォロワー10万人超え・ガリレオが教える秒でバズる方法

ショート動画で成功したクリエイターへのインタビューを行い、彼らの成功の秘訣を探るオリジナル潜入企画「バズるショート動画の裏メソッド」。前回はTikTokフォロワー970万人超えのクリエイター「はやたく」がいかにして世界中でフォロワー数を増やしたかのカラクリを明らかにしたMAG2編集部が、今回は初回の投稿にして再生回数900万回&24時間でフォロワー数10万人を突破したクリエイター・ガリレオさんのバズる方法に迫ります。

前回はこちら:バズる秘訣は、しゃべらない…総フォロワー2000万人超え・はやたくが教える動画でブレイクする方法

プロフィール:ガリレオ
1993年4月生まれ。2019年12月からTikTokerとしての活動を開始。2020年5月に投稿した「コロナの未来考察動画」が900万回再生、24時間でフォロワー数が10万人を突破(一般人としては最速)し、ビジネス系ショート動画の第一人者として大ブレイク。現在はフォロワー総数48万人を抱える公式TikTokクリエイターとして活動する一方、株式会社Z世代の代表としてTikTok運用代行などの事業も行う。著書『TikTok ビジネス最強の攻略術』はAmazonランキング4部門1位,1万部突破。

 

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TikTok ビジネス最強の攻略術ガリレオ・著 技術評論社・刊

 

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初回投稿で900万回再生&24時間でフォロワー数10万人突破のクリエイターの謎

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ここはMAG2編集部。「ショート動画を一瞬でバズらせる勝者のレシピ」を見つけ出せという怪ミッションを命じられたルポライターのタキバヤシは、今日もまた世間には公表されないミステリアスなニュースを探していた。

そんな編集部に謎の電話がかかってくる。

室長・花輪:おいタキバヤシ、このケータイを見ろっ!

タキバヤシ:なんですか着信履歴ですか?

室長・花輪:最近、俺のケータイにワン切りが多いんだよ。

タキバヤシ:ワン切りってなんですか?

室長・花輪:今どきのZボーイはワン切りも知らないのか?

タキバヤシ:また昭和用語ですか?

室長・花輪:昭和ちゃうわ。説明しよう。ワン切りとは携帯電話やPHSなどにおいて、1回だけ呼び出し音を鳴らすように電話をかけてガチャ切りする迷惑行為のことである。

タキバヤシ:いやいやガチャ切りて…。花輪さん、電話に関する話題は年齢がバレやすいので気をつけたほうがいいですよ。

室長・花輪:どういうことだ?

タキバヤシ:今どき「ケータイ」とか「もしもし」とかの用語が死語になりつつありますから。

室長・花輪:じゃあなんて言うんだ。

タキバヤシ:普通にスマホかアイフォンですね。出るときは「はい」とか。ちなみに電話を終わるときも「ガチャ切り」とか「ガッチャン」とか言わないですから。

室長・花輪:(プンッ)おい見ろ、またワン切り来たぞ。

タキバヤシ:こんなに同じ番号から来るって、相手もコールバックを狙っているんじゃないですか?

室長・花輪:お前わかってるじゃないかワン切りの心得。ちょっとかけてみる。もしもしーー?

謎の男:MAG2編集部だね。きみたちに司令を与えよう。

室長・花輪:あ、あなたは何者?

謎の男:24時間でフォロワー10万人突破したガリレオというクリエイターがいる。「勝者のレシピ」に関係するのでいますぐ調査にかかれ。では、さらば。(ガッチャン)

室長・花輪:たった24時間で(ゴクリ)

タキバヤシ:フォロワー10万人超え(ゴクリ)

花輪・タキバヤシ:な、なんだってーー!

タキバヤシ:いやいやだから、「なんだってー!」の元ネタも俺知らないですから。てか謎の男って誰なんですか…。

室長・花輪:おい、タキバヤシ、さっそく取材に行くぞ。

秘伝1:冒頭の2秒でインパクトを出す。

ー7月某日、都内某所、渋谷と恵比寿の間で。

室長・花輪:おいタキバヤシ、このビルどうやっても14階にたどり着けないぞ。

タキバヤシ:おかしいですね。エレベーターは12階までしか行かない。

室長・花輪:もうかれこれ20分も探し回ってる。俺はもう疲れたから帰るぞ。

タキバヤシ:え?今回退場するの早くないですか?

室長・花輪:今日はもともと半ドンのつもりだったんだよ。じゃあこの辺でドロンするわ。あとはよろしく。

タキバヤシ:半ドンて…。しかし本当にガリレオさんはどこにいるんだ…やっぱりイタズラだったのか。

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ガリレオ:君たちがMAG2編集部?

タキバヤシ:あ、あなたはもしや?

ガリレオ:ガリレオと申します。このビルはヒミツの入口があってそこからでないと14階にはいけないんですよ。こちらへどうぞ。

タキバヤシ:ありがとうございます。

ガリレオ:改めまして、株式会社Z世代のガリレオです。

タキバヤシ:今日はよろしくお願いします。ところでその株式会社Z世代というのは……?

ガリレオ:社名です。2021年の9月に設立して、TikTokの広告運用代行事業などをやっています。

タキバヤシ:Z世代という商号がよく空いてましたね。

ガリレオ:誰も取ろうと思わなかったのか、たまたま空いてました。

タキバヤシ:なにか意図があったのですか?

ガリレオ:社名ってよくその由来とか想いを語らないと伝わらないですが、何も語らずに伝えられるネーミングにしたかったんです。

タキバヤシ:確かに伝わります。

ガリレオ:バズるためにはネーミングやアカウント設計が重要なんですよ。

タキバヤシ:バズると言えば、最初の動画投稿で900万再生、そしてそこからたった24時間でフォロワー10万人を超えたという、にわかに信じがたい話ですが本当ですか?

ガリレオ:もちろんです。そのことで私は本も書いてますし、TikTok運用本ではありがたいことに1番売れているそうです。

タキバヤシ:私たちは動画を一瞬でバズらせる勝者のレシピを探してまして、最速でバズる方法を知りたいです。

ガリレオ:簡単ですよ。まずは冒頭2秒でインパクトを出すということです。

タキバヤシ:冒頭のたったの2秒で?

ガリレオ:短尺動画での2秒は大きいですよ。ユーザーとの最初の接点ですから。

タキバヤシ:例えば少し変わった挨拶をするとかですか?

ガリレオ:いえいえ、TikTokで挨拶はいらないと思います。

タキバヤシ:え、そうなんですか?

ガリレオ:TikTokは基本的にフォロワーではない方の動画コンテンツのほうが観られるので、投稿者は通りすがりの人という認識を持ったほうがいいんです。通りすがりの人に「こんにちは僕はこういうものでーす!」とか変な挨拶されてもどちら様ですか?ってなるじゃないですか?

タキバヤシ:たしかに。

ガリレオ:通りすがりの人が紹介する富士山の景色は、ググって出てくる富士山の景色と同じなんですよ。それが本田翼が紹介する富士山ならいいですけど。ってあれ、質問なんでしたっけ?

タキバヤシ:冒頭2秒でインパクトをというのはどういう意図が。

ガリレオ:これは僕の理論というより、バズった動画を分析した結果、伸びているTikTokerの9割はファーストビューを意識しているということがわかったんです。

タキバヤシ:ファーストビューですか。

ガリレオ:そう。これにも実はTikTokの仕組みが大きく関わってくるんです。

@galileotiktok afterがヤバいっ! はなふさ皮膚科さん、ありがとうございました#ガリレオの考え方 #ニキビ跡 #ニキビ跡改善 ♬ HIP – MAMAMOO

タキバヤシ:どういうことですか?

ガリレオ:TikTokのおすすめ欄は本当に見知らぬ人の動画がレコメンドされるんですよ。

タキバヤシ:でもその動画は自分が興味があるジャンルのものってことですよね?

ガリレオ:そう。でも興味あるジャンルでも勝手に流れてきた動画なので「つまらない」と思ったらスクロールされて消えていくんですよ。

タキバヤシ:通りすがりの人だし(笑)

ガリレオ:つまり最初の数秒で面白いって思わせなければ勝負にならないんです。

タキバヤシ:目を引くって大事なんですね。

ガリレオ:でも冒頭だけでもダメで。ユーザーを飽きさせない展開を作り続けるのがコツなんです。

タキバヤシ:ユーザーを飽きさせないってのは何でわかるんですか?

ガリレオ:TikTokは大事なのは結局のところ、視聴時間なんですよ。

タキバヤシ:視聴時間?それもっと詳しく教えて下さい。

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秘伝2:視聴時間をハックする。

ガリレオ:僕の感覚ではTikTokのアルゴリズムの7割が視聴時間だと思っています。個人的なデータですが再生数と平均視聴時間にフル視聴率を掛け算した値は相関関係にあるのですが、すべてはこれに行き着くと思います。

タキバヤシ:いいね!とかコメント率とかシェア率よりもですか?

ガリレオ:これも詳しくは僕の著書に書いてるのですが、視聴時間の指標を重要視したほうがバズる確率が高いということです。

タキバヤシ:ではその視聴時間を伸ばすためにはどうすればいいんですか?

ガリレオ:冒頭の2秒がYouTubeで言うサムネイルだとしたら、3秒目以降はユーザーが離脱しない内容にしないといけないんです。

@galileotiktok 理由5:ヒカキン氏はSNS以外もハックしたこと! Yahooニュースは1年ほど前から、SNSのトレンドを取り上げるようになりました。多数のインフルエンサーがみそきんを扱ったことで、ネットニュースとしてSNSを見ない層にも拡散されました。 理由6:販路のある大手企業と手を組んだ そもそも全国の店舗に置かれなければ売れません。そして全国に置くには大手と組む必要があり、今回日清と組んだのは、そういう意味で正解でしょう。もちろん、ヒカキンさんは、素晴らしい方だと思います。 ヒカキンさんは認知度高いインフルエンサーなので、低単価商品との相性が良いよね! #ガリレオの考え方 #みそきん #TikTok教室 ♬ HIP – MAMAMOO

タキバヤシ:具体的にはどんなことを?

ガリレオ:トルコアイスの動画ってご存知ですか?

タキバヤシ:お客にアイスを渡すと見せかけて渡さないパフォーマンスのやつですか?

ガリレオ:そう。少しずつ違う手段であらゆる仕掛けを放ってくる。

タキバヤシ:嫌がらせみたいで嫌いです(笑)

ガリレオ:でもあれを動画に置き換えると、僕の動画って5〜10秒程度で話を切り替えて視聴者を飽きさせないようにしているんですよ。

タキバヤシ:発想の転換がすごいですね。

ガリレオ:結果的にすべての動画でトルコアイス的な仕掛けがあるという。僕以外の商品紹介の動画とかでも色んなカットを切り替えて使っている。あれもユーザーを飽きさせない工夫です。

タキバヤシ:冒頭でインパクト、中盤で飽きさせない、そうなると終盤はどうすれば?

ガリレオ:終盤は視聴時間にほとんど寄与しないためそこまで考えてはないですが、人間の心理として最後に共感や感動、オチとかがあれば満足度が上がるかなぐらいに考えています。

秘伝3:アカウント設計で差をつける。

タキバヤシ:ユーザーとの最初の接点でほかに気をつけることはありますか?

ガリレオ:社名や1発目の動画からそうでしたけど事前のアカウント設計をちゃんと考えているんですよ。

タキバヤシ:アカウント設計というのは具体的にどんな?

ガリレオ:僕の経験上、よくどうやったらバズりますか?って聞かれるんですけど、TikTokの中にすべて答えは落ちてますよと伝えたいです。

タキバヤシ:と言いますと?

ガリレオ:伸びている動画はすべてここにあって、正解がたくさん落ちているんですよ、あれまた質問忘れちゃった。なんでしたっけ?

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タキバヤシ:アカウント設計に関してです。

ガリレオ:ああ失礼しました。まずゴールから逆算して市場規模を確認するんです。小さい規模で発信してもその市場規模以上の成果を得られないじゃですか。その上で視聴者がこの人の動画を見たいと思うようなフックを作る必要があるんですよ。

タキバヤシ:フック?

ガリレオ:まぁ専門的な知識だったり、自分しか教えられないような情報ですとか。

タキバヤシ:キャラクターになりきるとかもそうなんですかね。

ガリレオ:そうですね。要するにまずは市場を調査して、その中で活きるキャラを確立して差別化をしないといけないんですよ。私が名乗っている「ガリレオ」という名前も情報系の発信をしているので頭が良いように思われたくこの名を使っているんです。なのでアカウント設計は重要なんです。

秘伝4:テロップは4色以内にする。

タキバヤシ:動画編集や機材にもこだわりがあるんですか?

ガリレオ:字幕やテロップは少し気にしています。

@galileotiktok 災害時に必須な防災グッズ9選。#ガリレオの考え方 #能登半島地震 ♬ HIP – MAMAMOO

タキバヤシ:どういうところですか?

ガリレオ:素人ほどいろんなものを使いたがるんですよ。

タキバヤシ:ええ。

ガリレオ:テロップてファッションと同じだと思っていて、緑のハットに、青いTシャツに、赤いパンツに、黄色い靴とかを履いてるとダサいじゃないですか?

タキバヤシ:奇抜ですね(笑)

ガリレオ:本当にファッション通の人が着たらイケてる感じになるかもしれないですが、基本的に色の多様はダサいんです。でも普段おしゃれでも動画編集となった途端に急にカラフルなテロップを使いがちになるんです。

タキバヤシ:確かにそこまで気にしてないかも。

ガリレオ:だから僕は白+3色までと決めています。

タキバヤシ:ほかにも決まり事はあるんですか?

ガリレオ:決まり事というか、やらないことを決めるのが大事なんです。

タキバヤシ:やらないこと?

ガリレオ:例えば何気ない自分の日常とかを投稿しないとか、自己紹介の動画は撮らないとか。この辺も僕の著書に書いています。

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秘伝5:TikTokはフォロワー数0人でもバズることができる。

タキバヤシ:最初の投稿でいきなり900万回再生を叩き出したのが信じられないです。一体どんなカラクリがあったんですか?

@galileotiktok アフターコロナの世界とは?#ガリレオ ♬ HIP – MAMAMOO

ガリレオ:確かに僕が2020年5月に開設したアカウントでは、動画1本目の投稿で900万回再生、投稿後24時間でフォロワー数10万を突破した実績があります。

タキバヤシ:フォロワー数ゼロからスタートして、初めてのTikTokの投稿でバズるって、どうやってやるんですか?

ガリレオ:TikTokは初めてではないですよ。それまでに恋愛系のアカウントをやっていたり、健康系のアカウントを運営していたりもしました。

タキバヤシ:なぜ恋愛や健康のアカウントだったんですか?

ガリレオ:10代20代が1番興味を持ってくれる恋愛系や健康系だったからです。そこで月間1000万回再生を達成して、そのノウハウをすべて注ぎ込んだのが現在のアカウントです。

タキバヤシ:でもいくら動画がよくてもフォロワー人数0人でいきなりバズりますか?

ガリレオ:フォロワー数が多いからバズるってのは間違いなんですよ。むしろTikTokはフォロワー数ゼロでもバズることができるSNSとして常識を覆したんです。

タキバヤシ:フォロワー数ゼロでもバズる?と言いますと?

ガリレオ:TikTokはフォロワーからの評価よりも、コンテンツそのものが評価されるアルゴリズムを持っているです。

タキバヤシ:でもフォロワーもいないのにどうやってそんなに?

ガリレオ:先ほども言いましたがTikTokは「おすすめ欄」に表示されて評価が行われるため、その結果次第で動画がバズる仕組みとなっているんです。

タキバヤシ:そこでのファーストビューから始まって視聴時間が長くなればいいってことですか?

ガリレオ:そういうことですね。なのでフォロワー数が少なくてもワンチャン、インフルエンサーを一気に追い抜くことができるSNSなんです。

タキバヤシ:冒頭から言っているすべては視聴時間にたどり着くの意味がわかってきました。でもそれって狙ってできることなんですかね?

ガリレオ:完全に狙ってました。最初の動画は2020年の5月でしたがコロナで初めての緊急事態宣言中だったんですよ。

タキバヤシ:その時期はたしかにそうですね。

ガリレオ:と当時に、TikTokはまだ女子高生がダンスを踊るアプリという認識のほうが強かったんのです。

タキバヤシ:たしかにそれもあります。

ガリレオ:その中で僕はコロナっていうこの10年で人類が最も関心を寄せたニュースを取り上げるとバズるというを知っていたんですよ。それで海外のデータやリーマンショック時の景気のデータをもとに2021年の日本がどうなるかという未来予測動画を作ったんです。

タキバヤシ:で、すぐに動画を出して大バズリ?

ガリレオ:いえ。実は作って2週間ぐらいは寝かしてました。

タキバヤシ:そうなんですか?なぜ?

ガリレオ:実はGoogleのトレンドとか検索数の推移などを見ていて、最もピークの時期に出すことにしたんです。

タキバヤシ:めちゃくちゃ計算しているんですね。

ガリレオ:恋愛・健康系のアカウントで認知を取った上でビジネス系のアカウントで行くと決め、それで最も関心の上がりそうなネタをタイミングよく発信する、これが僕の戦略でした。

タキバヤシ:それで900万回再生&24時間で10万にフォロワーに?

ガリレオ:でも正直、1万人フォロワーは想定してましたけど、24時間で10万人は予想外でした。

@galileotiktok 知ってたらごめん最近気づいたんだけど、めっちゃ便利だった #tiktok教室 ♬ 第六感 – Reol

タキバヤシ:でもなぜTikTokだったのですか?

ガリレオ:2020年の段階でTikTokの月間アクティブユーザー数が900万人を超えていて、このまま行くと人口の16%を超えるのが見えたんです。いわゆるキャズム理論ですね。

タキバヤシ:市場を獲得するための一線を超えたと予測したと。

ガリレオ:そう。それで正直ほかのプラットフォーマーも焦ってましたし、ユーザーが短時間で多くの情報を得たいという思考にシフトしたことも大きいですよ。

タキバヤシ:TikTokのユーザー数が劇的に伸びていくタイミングで、世間が最も関心のあるネタを、最も適切なタイミングで出した。これが伝説の900万回再生&10万人フォロワー数のカラクリ、というわけですか?

ガリレオ:TikTok側もダンス動画以外にビジネスジャンルをもっと推していこうという時流もあったと思います。

極度の「コミュ障」だったからこそ生まれた緻密な戦略

タキバヤシ:何かガリレオさんが予言者のように見えてきました。これまで全てのことが戦略的なのですが、そういう性格なのでしょうか?

ガリレオ:よく理論派に思われるのですが、実は直感で決めることもありますよ。今でこそビジネスジャンルの開拓者みたいな扱いで仕事ができるなんて思われがちですが、普通に約束の時間を間違ったり、聞かれた話のことをすぐに忘れてしまったり。真面目にやってるのですがミスしますね。

タキバヤシ:小さいころからそういう性格だったんですか?

ガリレオ:小さい頃は本当に人見知りな性格で、クラスの中でほとんどしゃべらないやつの典型でした。

タキバヤシ:意外ですね。

ガリレオ:人の顔を見て話すことができなかったのと自分の笑った顔が嫌いだったんです。

タキバヤシ:人前ではほとんど笑わない性格?

ガリレオ:そうです。でもそれが良かったのかもしれない。

タキバヤシ:どういうことですか?

ガリレオ:極度のコミュ障だったことで、どうすれば他人と衝突しないように考えるのがクセになったんです。それで分析するクセもついたし、SNSでの戦略的な思考につながっているんだと思います。

タキバヤシ:そういうことだったんですね。なにか色んなことが腑に落ちました。今日は読者ためにバズる秘訣をたくさんありがとうございました。

(プンッ)

タキバヤシ:あれ花輪さんから着信…そしてワン切り?

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タキバヤシ:もしもし花輪さん、どうしてワン切りするんですか?

室長・花輪:最初の一瞬で相手の気を引けるだろ?

タキバヤシ:え?冒頭でインパクトを与えようとしている?

室長・花輪:なんの話だ?そんなのいいから、至急、戻れ。(ガッチャン)

タキバヤシ:ガリレオさん、すいません、ちょっと急に室長に呼ばれまして、今日はこの辺でドロンさせていただきます。ありがとうございました。

 

花輪からの謎の緊急指令。ガリレオさんへの挨拶もママならぬまま、タキバヤシは編集室へと戻った。

 

ーーー数時間後

タキバヤシ:花輪さん、どうしたですか?

室長・花輪:いや実はガリレオさんのことなんだけど、俺が伝えたビル名が間違っててさ。あそこのビルじゃないんだよ。あの辺に14階のビルなんて存在しないんだ。

タキバヤシ:いやでも、本人と話しましたよ。違う入口があるって言われて。

室長・花輪:そんなバカな。そんなはずはない。ビルは道玄坂のほうだよ。

タキバヤシ:な、なんだってーー?じゃあ自分が取材したあの人は一体…。(ゴクリ)

 

ここはMAG2編集部。「ショート動画を一瞬でバズらせる勝者のレシピ」を見つけ出せという怪ミッションを命じられたルポライターのタキバヤシの調査はまだまだ続くのであった。

おしまい。

 

※この物語はフィクションですが、初回900万回再生&24時間でフォロワー10万人突破したガリレオさんは確かに存在し、今もなおバズり続けています。

取材・文:タキバヤシ
撮影:冨田味我

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TikTok ビジネス最強の攻略術ガリレオ・著 技術評論社・刊

タキバヤシ

MAG2編集部所属のルポライターにして、まぐまぐミステリー調査班(通称・MMR)の一員。にわかに信じがたい超常現象の解明や、一般的には公開されないミステリアスなニュースを追い求める。

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