自民選挙戦略の集大成。無党派層の30%が小池氏を選び38%が石丸氏に投票するという有権者の「知能劣化」

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学歴詐称疑惑や公約の「未達成」も逆風とはならず、都知事選で3選を決めた小池百合子氏。先日掲載の記事で3位に沈んだ蓮舫氏の敗因を分析した人気ブロガーのきっこさんですが「異論」もあって当然で、事実彼女のもとには数多くの意見が届いたといいます。今回の『きっこのメルマガ』ではそんな中から2通の「パンチの効いたメール」の全文を紹介。その上で、小池氏圧勝の背景を改めて考察しています。

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※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:東京都知事選雑感

なぜ有権者はこうも愚かになったのか。東京都知事選雑感

先週のこのコーナーは「灼熱の東京都知事選!」と銘打って、7日7日投開票だった都知事選の結果について、東京新聞の出口調査のデータなどから蓮舫さんの敗因などを考察しました。そして、あたしは蓮舫さんの敗因を「政党政治を嫌う無党派層に対して、政党色を強く出し過ぎた点」と分析しました。

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これは、都知事選と同時に行なわれた都内9選挙区の都議補選の結果からも顕著です。新聞などは「自民が2勝6敗で惨敗」と報じましたが、これは野党も同じなのです。立憲民主党は1勝2敗、日本共産党は0勝4敗、日本維新の会は0勝2敗と、野党もすべて負け越しているのです。

唯一「勝った」と言えるのは、3勝1敗の都民ファーストの会だけで、残りの3選挙区の当選者は、無所属が2人と諸派が1人です。この結果を見れば、自民党が嫌われているのは当然として、野党もまた「自民党の受け皿にはなりえない」として有権者から見放されている実態が見えて来ます。

結局、大阪だけでしか相手にされていない日本維新の会のように、東京の地域政党である都民ファーストの会が、地の利を利用してうまいこと立ち回った選挙だったというわけです。

都知事選での上位3人の無党派層からの得票割合は、小池百合子氏が30.6%、石丸伸二氏が38.0%、蓮舫氏が16.6%でした。選挙に慣れていない若年層が石丸氏の戦略にまんまと乗せられたことは仕方ないとしても、公約の「7つのゼロ」を1つも達成していないどころか、疑惑と無駄遣いと差別のカタマリのような小池氏に、蓮舫氏の2倍近い無党派層が投票したという事実からは、与党野党に関係なく、政党政治というものに不信感を抱いている有権者の急増という現状が見えて来ます。

しかし、これはあくまでもあたしの分析です。このメルマガの読者の中には、あたしとは違った見方をしている人もたくさんいるようで、今回はいつも以上に数多くの感想やご意見のメールをいただきました。そこで今回は、その中から代表的なご意見のメールを2通、紹介させていただきたいと思います。

どちらもご本人に打診して、メルマガへの掲載を快諾していただきました。また、お名前に関しては「イニシャルにしましょうか?」とお聞きしたところ、どちらも「本名で構わない」とおっしゃるので、そのまま公開させていただきます。どちらもちょっと長めのメールですが、あたしが勝手に切り取ってしまうとそれぞれの本意が伝わらなくなる恐れがあるため、以下、全文をそのまま紹介させていただきます。

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