宮崎県の震度6弱の地震を受けて、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表された。1週間以内に大きな地震が発生する可能性が普段よりも高まっているとの情報に、一部地域では水や食料の買い占めも発生。だが、そんな中でもソシャゲ勢は比較的冷静のようだ。
南海トラフ地震「臨時情報」発出にも冷静なソシャゲ勢
8日16時43分、宮崎県日南市で最大震度6弱を観測するマグニチュード7.1の地震が発生した。気象庁はこの地震によって、南海トラフ地震の想定震源域で再び大規模な地震が発生する可能性が普段よりも高まっていると判断。運用以来初となる「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表したのは各社既報のとおり。
気象庁によると、今回の地震を受けて、7日以内にマグニチュード8以上の大地震が再び発生する可能性は「数百回に1回程度」。これは普段よりも数倍高いていどの危険性だという。
● 「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表 – NHK
南海トラフ巨大地震が発生した際に、激しい揺れや津波に襲われる恐れがある「防災対策推進地域」は29都道府県・707市町村におよぶ。これらの地域では今後1週間ていど、通常の日常生活を送りながら備蓄や避難経路、家具の固定などを確認する必要があるが、すでに一部では水や食料、防災用品の買い占めが発生。SNSではスーパーやコンビニの棚が空っぽになっていたとの報告も相次いでいる。
さながら“プチパニック”の様相だが、そんな中、意外な界隈から人々に冷静な対応を呼びかける声があがっているという。ネットメディア編集デスクが説明する。
「気象庁によると、むこう1週間にM8以上の大きな地震が発生する頻度は『数百回に1回程度』で、その危険度は普段よりも『数倍高い』とのこと。実はこの条件は、スマホゲームの『ガチャ』に似ているんですよ。そのためか、ソーシャルゲーム界隈のゲーマーたちは今回の『臨時情報』を比較的冷静に受け止めているようで、かなり意外に感じられましたね」(ネットメディア編集デスク)
ネットでは実際に、以下のような意見が多数みつかる。
《1週間、毎日単発でガチャ回して目当ての高レアを引けるかと言えば…無理でしょ》
《「普段より数倍高確率」って、南海トラフ地震ピックアップガチャみたい》
《「普段よりも高い」=「低いものは低い」だよw 過剰な心配はいらない》
《防災対策は石貯蓄とおなじ、普段からコツコツと。買い占めはやめよう》
ソシャゲにおける「ピックアップガチャ」では、特定キャラの排出率が“普段よりも”上昇する。タイトルによって差異はあるが、それでも1%未満が相場だ。ソシャゲ界隈の人々は日常的に大当たりを引き当てることの難しさを痛感しているため、南海トラフ「巨大地震注意」にも冷静に対応できるということだろうか。
ブルアカ民からは「南海トラフ地震の発生確率は…極めて低い!」「計算通り。完璧~」の声も
別のゲーム系ライター氏も、最近プレイ中の『ブルアカ』なるスマホゲームで、同様の現象を体験したという。詳しく話を聞いてみた。
――そもそも『ブルアカ』とはどんなゲームか?
「正式名称は『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』、透き通るような世界観で送る学園RPGです。ゲームはアドベンチャーゲーム形式のストーリーパートと戦闘パートにわかれています。プレイヤーは“先生”となり、比較的安全な場所から大勢の美少女生徒キャラの戦闘を指揮するという内容。キャラはガチャで入手できます。物語を楽しみ、戦い、キャラを育成し、推しキャラとの絆(親密度)を高めていく。開発は海外ですが、古き良き正統派美少女ゲームの系譜にあります。最近で言うと『プリコネ』みたいなシステムのソシャゲ、平成風に言えば『サクラ大戦』にもちょっと似たところがあるスマホゲームですね」
――男が安全地帯から美少女たちを指揮…というと、ひょっとしてエッチなゲームなのか?
「いえ、ブルアカはあくまで日常で奇跡を見つけるRPGで、エッチなゲームではありません。ストーリーへの評価が高いわりに、物語を楽しむだけなら課金圧もほとんどありませんし、無料石配布も豊富。どなたも安心して楽しめると思いますよ」
――「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」に対する“先生”ことプレイヤーたちの様子は?
「ゲーム内のサークルチャットやDiscordをウォッチするかぎりでは、極めて冷静ですね。さすがに震度6弱直後は、近隣住みと思われる先生から驚きの声が投稿されていましたが…『巨大地震注意』の臨時情報に関しては、ブルアカのガチャの確率に比べればナンボか低いよね、という解釈が多数派になっています。私のまわりでは、直近の3.5周年ガチャで“天井”をキメて爆死した先生も少なくないため、余計にそう感じるのかもしれませんが。南海トラフ?いやいやー、まあ、まず引けないよねぇ(笑)みたいな雰囲気です」
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ブルアカの3.5周年ハーフアニバーサリーは7月下旬に開催されたばかり。目玉限定キャラとして、ストーリーでも重要な役割を果たした「ホシノ(臨戦)」と「シロコ*テラー」が同時実装された。「周年キャラ」は超強力キャラばかりで入手機会も限られるため、“先生”たちはこぞってガチャを引いたという。このピックアップガチャの排出率はそれぞれ0.7%だったが、ライター氏の周囲ではすんなりゲットできないプレイヤーが続出。結局、200連の「天井」までガチャを回し、救済策のポイント交換によって「ホシノ(臨戦)」や「シロコ*テラー」を入手した人が多かったらしい。
それもあってかサークルチャットでは、「ピックアップは仕事をしないのが常識」「80年ぶり復刻の南海トラフピックアップガチャが当たる確率は…極めて低い!」「計算通り、完璧~」といったメッセージも投稿されているとのこと。ちなみに一部は人気キャラ「早瀬ユウカ」さんの決め台詞にちなんだものとのことだ。