すべては意図的か?TVer版「サイレント修正の謎」を読み解く
さて、13日に日テレ系で放送された同番組はTVerでの配信が一時停止され、その後、配信が再開された。ただし現在、TVerで視聴できる番組は、テレビ放送版に改変を加えた“アナザーバージョン”となっている。
この改変箇所は複数あり、TVer版で「権利上の都合で配信できない」旨が明示されている箇所と、こっそり“サイレント修正”された箇所があるが、問題は後者だという。
実際に両方のバージョンを見比べたネットメディア編集デスクが指摘する。
「番組内の再現ドラマで、旧統一教会と韓鶴子総裁への復讐を決意し、銃や弾丸を製造していた山上被告が、事件の10ヶ月前、2021年9月にネット上で“ある動画”を発見するんです。これは、教団の関連団体である天宙平和連合(UPF)主催の集会に、ドナルド・トランプ氏や安倍元首相がビデオメッセージを寄せたもので、ネットでは以前から存在が知られていました。今回の番組では、それが地上波テレビで大々的に報じられたという点に大きな意義があったのですが、再公開されたTVer版からは、安倍元首相のメッセージ部分がごっそりと削除されてしまいました」(ネットメディア編集デスク)
動画内の安倍元首相:「ご出席の皆様、日本国前内閣総理大臣の安倍晋三です。朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた、韓鶴子総裁をはじめ皆様に敬意を表します」
ナレーション:「これを見た山上被告は、ターゲットを安倍元総理に変えたという」
山上被告の供述:「宗教団体の代表らが設立したNGOの集会に寄せられた、安倍元総理のメッセージを見たころ、殺害を決意しました」
テレビでは上記の内容が放送されたが、再公開されたTVer版では太字部分が削除された。関係団体からのクレームに対応したものと考えられるが、この箇所は他と違って「権利上の都合で配信できない」旨が表示されていない。前後が上手く繋がるよう編集されてはいるが、全体の流れとしてやや不自然な印象になっている。
先のテレビ制作関係者が指摘する。
「『権利上の都合で配信できません』の注意書きは、別に入れ忘れたわけではないと思いますよ。あくまで想像になりますが、この箇所だけ、あえて注意書きを入れないようにすれば、きっと番組を支持する視聴者たちは気づいてくれる、と制作サイドは考えたのではないでしょうか?どうでもよさそうな他の箇所にはキッチリと注意書きが入っていますし、意図的なものに感じられます」(テレビ制作関係者)
一昔前まで陰謀論扱いされることも少なくなかった事実を白日の下に晒した同番組。TVer版の“サイレント修正”は、実はテレビマンたちの反骨心の表れなのだろうか。
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image by: ザ!世界仰天ニュース(日本テレビ)