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刷新感ゼロの3候補と宣伝要員という茶番。立憲民主党の代表選が「ぜんぶハズレで当たりの入っていないクジ」でしかない理由

9月7日の告示日当日に立候補を届け出た吉田晴美氏を含め、野田佳彦、泉健太、枝野幸男各氏という4人での戦いとなった立憲民主党の代表選。しかし人気ブロガーのきっこさんはこの顔ぶれを見て、「ぜんぶハズレで当たりの入っていないクジ」と言い切ります。なぜきっこさんはかような判断を下したのでしょうか。今回の『きっこのメルマガ』で、その納得の理由が解説されています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:ぜんぶハズレの代表戦

自民党総裁選だけじゃない。全部ハズレで当たりなしの立憲民主党代表選

まず初めに、今回のエントリーはすべて「敬称略」で書かせていただきます。それから、あたしは今でも「ツイッター」という名称を支持しているので「X(旧・ツイッター)」ではなく「ツイッター(現・X)」と表記しています…というわけで、9月9日(月)、あたしはツイッター(現・X)に次のツイートをしたのですが、たくさんの共感をいただきました。


きっこ @kikko_no_blog
自民党の総裁選も立憲民主党の代表選も「ぜんぶハズレで当たりの入ってないクジ」みたい。お祭りの夜店で賞品としてファミコン本体や超合金ロボやラジコンの箱を山積みしてるのに、100円のクジを何度引いても駄菓子しか当たらないイカサマのテキヤを思い出した。
午後5:16 2024年9月9日

https://x.com/kikko_no_blog/status/1833056767347146761

このツイートを読んだ人の多くは「そうそう!」と思ったようですが、中には「自民党はともかくとして、立憲民主党は違うだろ?」と思った人もいたようです。でも、あたしに言わせれば、今回の立憲民主党の代表選の顔ぶれは、完全に「ぜんぶハズレで当たりの入ってないクジ」そのものなのです。

まず、2009年にみんなで勝ち取った民主党連立政権を維持することができずに、ノシまで付けて自民党へ返上してしまったA級戦犯の野田佳彦が、12年経ってホトボリが冷めたとでも思ったのか、涼しい顔してノコノコと出馬して来たことに呆れました。これだけでも「有権者を舐めんな!」と思いますが、野田佳彦は水面下で自民党とも日本維新の会ともつながっていますから、こんな人物が野党第1党の代表になったら、平然と日本維新の会と手を結ぶでしょう。

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立憲民主党をここまで衰退させた元凶の泉健太

それから、次にあたしが呆れたのが、立憲民主党をここまで衰退させた元凶の泉健太が、必死こいて20人の推薦人を集めて出馬して来たことです。2022年7月の参院選で、立憲民主党は改選議席23のうち4分の1に当たる6議席も失うという惨敗を喫し、比例の獲得票数では松井一郎率いる日本維新の会を下回りました。何よりの痛手は、森ゆうこを失ったことです。ちなみに、自民党は8議席増やし、日本維新の会は6議席増やしました。

この結果は、すべて代表の泉健太の不手際が原因なのに、泉健太は1ミリも責任を取らずに代表の座にしがみつきました。まるで今の兵庫県知事のような往生際の悪さでした。

ちなみに、今回の代表選に出馬した枝野幸男は、2021年10月の衆院選で、109議席のうち約12%に当たる13議席を失った責任を取り、代表を辞任しています。そして、現在の泉健太が新代表となったのです。それなのに泉健太は、翌年の参院選で改選議席の約25%を失うという惨敗を喫しても、まったく責任を取らなかったのです。

もしもこの時、泉健太が責任を取って代表を退き、代わりに蓮舫を代表に立てた新体制に刷新していたら、立憲民主党のイメージは大きく変わっていましたし、自民党の裏金問題ももっとガンガン追及できたはずです。そして、森ゆうこと同じく貴重な党の要(かなめ)である蓮舫を東京都知事選などで無駄遣いすることもなかったですし、次の衆院選は余裕で政権交代を狙えたはずです。

「たられば」の話をしても虚しくなるだけですが、泉健太は立憲民主党のチャンスをことごとく潰して来た人物なのです。そしてそれは、有権者より立憲民主党に所属する議員たちのほうが、より分かっていると思います。その証拠が、現在の代表でありながら、20人の推薦人を集めるのに、誰よりも苦労したという事実です。

泉健太は、同じ党の議員らからも「この人が代表では次の衆院選は戦えない」と見られているのです。これは、全国の多くの立民支持者の共通認識でもあり、あたしと同じく政権交代を望む野党支持者の大半は「立憲民主党は次の国政選挙までに代表を刷新すべき」と思っているはずです。それなのに、イケシャーシャーと代表戦に出て来るなんて、どんだけ空気が読めないのでしょうか。

「原発事故の時に寝ないで毎日会見してた官房長官」枝野幸男

そして、枝野幸男です。旧・立憲民主党を立ち上げた人物であり、旧・国民民主党との合併時もキーパーソンですから、今でも党内ではそれなりの位置にいます。でも、今回も代表戦への出馬に関して、国民に発表する前に連合(日本労働組合総連合会)の芳野友子会長のご機嫌うかがいに走るという毎度のパターン。そんな枝野幸男は、あたしたち国民から見ると、「野党の代表」という肩書よりも「民主党政権時代の官房長官や経産大臣」という肩書のほうが遥かに印象が強いのです。「枝野幸男は何をした人?」と聞けば、今でも「原発事故の時に寝ないで毎日会見してた官房長官」と答える人が多くいます。

今回、野田佳彦は「唯一の総理経験者」という看板を前面に押し出していますが、コレにしても、その野田政権で経産大臣をつとめた枝野幸男にしても、この時の印象が強いため、政治にサラッとしか触れていない大多数の国民から見たら、2人そろって完全に「過去の人」なのです。その2人の「過去の人」と、現在の代表でありながら党内からもダメ出しされてる泉健太が並んで代表戦を行なっても、そこに刷新感はゼロなのです。

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「宣伝要員」吉田晴美に日本の首相が務まるのか

そして、唯一の刷新感である吉田晴美は、自民党の総裁選の高市早苗と同じく、当選する可能性は皆無なのに「わが党は女性にも門戸をひらいてますよ~」「わが党は男女平等ですよ~」ということをアピールするために引っ張り出された宣伝要員。確かに吉田晴美はあたしも応援してる期待の星の1人ですが、ハッキリ言って当選1回の1年生に野党第1党の代表などつとまるわけはないし、代表になった上に何かの間違いで解散総選挙で政権交代しちゃったら、日本の首相ですよ?本当につとまるんですか?

こんな代表戦だから、あたしは「ぜんぶハズレで当たりの入ってないクジ」と言ったのです。たとえば、長妻昭、近藤昭一、福山哲郎、蓮舫、辻元清美の5人で代表戦を行なうのであれば、誰が選ばれても刷新感がありますし、十分に期待できます。それなのに、嗚呼それなのに、それなのに…と、思わず五七五で嘆いてしまいますが、あまりにも酷すぎる今回の顔ぶれ、これじゃ政権交代どころか、逆に自民党に塩を送るような結果になりかねません。

もはやあたしたちには、れいわ新選組が国政選挙のたびにジワジワと議席を増やし続け、いつの日か野党第1党になるのを待つしかないのでしょうか?

(『きっこのメルマガ』2024年9月11日号より一部抜粋・文中敬称略)

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