小泉進次郎が急失速!それでも自民党が「高市早苗総理総裁」を躊躇するウラ事情とは?口だけ男の“刷新感”消滅なら立憲に勝機も

 

TV討論で進次郎氏を圧倒した高市氏

その点を小泉氏の弱みとみた高市氏は12日のテレビ討論(フジテレビ系)で小泉氏を指名し、次のように質問した。

「労働市場の流動化のご主張ですが、OECDの指標をみると、イタリア、フランス、ドイツの方がかなり解雇しにくい。G7では日本は4番目で、どちらかというと解雇しやすい国になっている」「労働市場の自由化をしたら、より生産性が高く賃金が高いところにいけず、失業してしまう可能性はないですか」

小泉氏は「解雇の自由化なんてまったく考えていません。大企業にセーフティーネットとしてリスキリング(職業能力の再開発)や再就職支援の義務づけをやっていきたい」と、主張した。

高市氏は、日本はすでに解雇しやすい国なのだから、規制を見直す必要はないと言っているようなのだが、進次郎氏はそれには反論せず、企業に再就職支援の義務づけをするのだと、出馬表明用に作成した文言の一部を繰り返すだけ。かみ合わない議論の仕方はいつも通りだ。

他の候補者に比べ、進次郎氏の能力はお世辞にも高いとは言い難い。それでもなお、進次郎氏の人気をアテにしなければならないのが、今の自民党のつらいところだ。

だが高市氏で自民は衆院選に勝てるのか?

それにしても、かりに高市氏が自民党の総裁になり、首相の座につくとして、衆院選で党の再生を堂々とアピールできるのだろうか。

高市氏の推薦人の顔ぶれを見てみよう。20人のうち、安倍派が14人を占め、その中には派閥からパーティー券売り上げの裏金キックバックを受けた議員が12人もいるのだ。

今年2月2日の東京新聞に掲載された「還流額の一覧」をもとに、高市氏の推薦人となった安倍派議員14人の裏金金額を記入してみた。

杉田水脈(872万)、鈴木淳司(52万)、関芳弘(524万)、高鳥修一(484万)、谷川とむ(134万)、赤池誠章(98万)、衛藤晟一(0)、古庄玄知(0)、佐藤啓(236万)、西田昌司(234万)、堀井巌(466万)、山田宏(282万)、三ツ林裕巳(1808万)、若林健太(184万)=敬称略

これでは、裏金問題の真相解明や、責任のさらなる追及、政治資金問題の根本的解決に後ろ向きになるのもうなずける。高市氏は政治資金を党幹部の好き勝手にさせないで公平に配分するべきだと主張するが、小泉氏が政策活動費の廃止、旧文通費の使途公開を主張しているのと比べて具体性に欠ける。

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