北朝鮮発の大騒動が勃発。韓国左派の中に「偽物」が多くいる可能性

 

北韓が強く求めた対北朝鮮国交正常化も避けられない既定事実のように見えたのだが、ミッテラン大統領は在任期間14年間、人権問題を理由に国交正常化を拒否し続けた。イギリス、ドイツを含む西欧諸国のほとんどが北韓と国交を樹立した今も、特にフランスは北韓の人権弾圧や核武装を理由に国交正常化に応じていない。

今も同じであるが、当時西ヨーロッパの政界には大小様々な社会主義政党が乱立し、彼らの真のアイデンティティ把握に苦労した。そうするうちに3年間のフランス勤務が終わる頃、本当の社会主義政党と親ソ連操り人形政党を選り分けるとても簡単で正確な方法を身につけた。

ヨーロッパ社会主義の最優先価値である民主主義と人権の厳正な物差しをフランスはもちろん、米国、ソ連、中国、北朝鮮などすべての国に同等に適用する政党は本当の社会主義政党であり、どんな口実でも同じ物差しをソ連と共産国家に適用することを忌避する政党は十中八九ソ連に盲従する偽社会主義衛星政党だった。

このような偽鑑別法は、骨髄共産主義者、夢想的社会主義者、社会民主主義者、親北朝鮮主体思想派、盲目的従北主義者、左派機会主義者など、多様な異質的構成要素が混在する韓国左派陣営構成員のアイデンティティを判読するのにも非常に有用な道具だ。

韓国左派陣営の鑑別で最優先課題は、ヨーロッパの社会主義政党のように理念的価値のために献身する「真の左派」と、ソ連のラッパもちだったヨーロッパ共産党のようにひたすら北韓のために忠誠を誓う「ニセモノ左派」を区別することだ。

偽判別の最も確実な方法は、彼らが社会主義本来の普遍的核心命題である民主主義と人権を真に信奉し、行動で実践するかを検証することだ。特に、彼らが国内問題に突きつける民主主義と人権の厳正な物差しを、北朝鮮の民主化と人権、脱北者の人権、中国の人権、新疆ウイグル自治区の人権などにも同様に適用しているかが何よりも重要だ。

今、韓国の左派陣営には、北朝鮮発の大騒動が起きている。体制崩壊と吸収統一の恐怖に怯えた金正恩が、突然先代の80年の遺業である統一課業(課題)を廃止し、統一運動の痕跡をすべて消し始めると、生涯「統一」のスローガンで暮らしていた韓国の左派首脳部の一角が、ともに一斉に統一の消去に乗り出している現実。

恥ずかしくもないのか。いかなる合理的名分も解明もなしに突然正反対方向にラッパを吹く彼らの姿を見れば、ソ連のラッパ手の役割をして歴史の審判に没落したヨーロッパ共産党が思い出されるのは筆者だけではあるまい。[朝鮮日報参照=李容俊・元外交官のコラムより]

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韓国暮らし4分1世紀オーバー。そんな筆者のエッセイ+韓国語講座。折々のエッセイに加えて、韓国語の勉強もやってます。韓国語の勉強のほうは、面白い漢字語とか独特な韓国語などをモチーフにやさしく解説しております。発酵食品「キムチ」にあやかりキムチパワーと名づけました。熟成した文章をお届けしたいと考えております。

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【著者】 キムチパワー 【発行周期】 ほぼ 月刊

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