米国から見ると高市氏も石破氏も「面倒」な政治家だが
アメリカは中国を最大のライバルと見て様々な対中の「仕掛け」をしていますが、ウクライナ戦争やパレスチナ問題、欧州の極右の台頭などで忙殺される中、東アジア情勢が緊迫するのを極力避けたいと考えています。
何かのはずみで中国が台湾に武力攻撃なんか仕掛けたら、アメリカ軍を派遣しなくちゃいけない訳で、そんな事態は絶対に避けたいところです。
日本に極右政権が誕生して中国と緊張状態になり、それが切っ掛けで台湾問題がこじれる事態には何としてもしたくないのです。
ですからアメリカは水面下で「毒にも薬にもならない小泉か石破」という選択肢を望んだのですが、今回高市陣営の様々な仕掛け(ネットを使った世論誘導等)が功を奏して、決選投票に高市と石破が残る事態になり、アメリカとしては石破しか最終的な選択肢がなくなった訳です。
石破氏も「地位協定の見直し」なんて、アメリカから見て面倒なことを言ってますが、これについては「どうせ出来っこない」と読み切っています。
むしろ、日本も武力を使ってアメリカ等を守る双方向の安全保障に石破さんは前向きですから、これはアメリカにとっても好都合です。これもまた「出来っこない」話ですけどね。
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