杉田水脈はなぜ女のプライドを捨て「エセ保守の男たち」に媚びたのか?安倍・萩生田・ほんこん…男の顔色を窺う人生で得たモノ失ったモノ

 

安倍元首相、萩生田氏に“ベタ褒め”されて右傾化に拍車

杉田氏といえば、日本維新の会の第1次公募に応募し、2012年の衆院選に兵庫6区から立候補、比例復活で当選したが、その後、安倍晋三元首相の目に留まり、自民党との縁ができた。

杉田氏の国家観、家族観を安倍氏が激賞し、その意を受けた腹心の萩生田光一氏が自民党からの出馬を働きかけた。そんな経緯があって、杉田氏は衆議院比例中国ブロックの単独候補として、17年、21年の2回にわたって当選を果たした。

17年の選挙では、山口4区の安倍晋三事務所を訪問し、下関市内で開かれた集会に安倍氏夫人、昭恵さんとともに参加している。安倍氏なき今、その後継者を自任する高市氏が、杉田氏の頼みの綱なのは自然の理ともいえる。

杉田氏はSNSなど通じて、家父長制的価値観に基づく主張を続けている。とりわけ女性やLGBTQに関する過激発信は物議を醸すことも多いが、いわゆる岩盤保守層からは強い支持を受けている。いくつか、問題発言を取り上げてみたい。

2016年の国連女性差別撤廃委員会に出席した際、自身のブログに投稿。「チマ・チョゴリやアイヌ民族のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」。これに対し、会議に参加したアイヌ民族と在日コリアンの女性が人権救済を申し立て、札幌と大阪の法務局が杉田氏の「人権侵犯」を認定した。

同性カップルについて。「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がない」(月刊誌への寄稿)

性暴力の被害者への支援をめぐり。「女性はいくらでもウソをつける」(自民党本部の会議で)

男女差別について。「男女平等は絶対に実現しえない、反道徳の妄想だ」(2014年・衆院本会議)

まさに、統一教会や日本会議が主張している右翼思想と同じである。

ただし杉田氏は、西宮市役所の職員だった当時や、2010年に同市を退職して「みんなの党」に入った頃には、そのような極端な考えの持ち主ではなかったらしい。

想像するに、安倍元首相が関心を抱いてくれたのが一つのきっかけとなって、右傾化に拍車がかかったのではないだろうか。

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