日本をここまで劣化させたA級戦犯。自民党の「歴史的大惨敗」で大きく近づいた安倍派残党が“総退場”する日

 

高市早苗氏に死亡フラグが立ったというもう1つの収穫

しかし、面白いのはここから先です。次の「石破首相は続投すべきか」という設問では、朝日新聞は「辞めるべき」が24%にとどまり、「続投すべき」が61%を占めたのです。FNNと産経新聞も「辞めるべき」は36.5%で、「続投すべき」は55.3%です。どの調査でも「支持する」を「支持しない」が超えているのに、過半数の回答者が「続投すべき」と言っているのです。

新聞には「まだスタートしたばかりなので、もう少し様子を見てみようという人が多いのかもしれない」などと書かれていました。もちろん、そういう人も一定数はいるでしょう。しかし、あたしは、衆院選で与党が過半数割れしたことで、これまでのように強行採決ができなくなり、これからは野党とも政策の擦り合わせが必要になったこと、そして、石破首相ならこの状況をうまく利用して、総裁選時に自分が言っていた政策を進めてくれるんじゃないか?…という期待が再浮上したのではないかと読みました。この方向に進めば、こんな時期に解散総選挙をした意味もあるというものです。

それからもう1つ、今回の衆院選での収穫は、高市早苗氏に死亡フラグが立ったことです。衆院選の12日間は安倍派の裏金議員の応援演説に引っぱりダコで、調子に乗っていた高市氏でした。しかし、総裁選で高市氏を推薦した20人のうち、11人いた衆議院議員の6人が落選し、出馬を断念した杉田水脈氏を含めて7人の推薦者が下野したのです。その上、高市氏が応援演説をした候補者の半数以上が落選したのです。これにより、高市氏の党内での発言力は、もはや蚊の羽音となってしまいました。

10月16日に配信したメルマガ、第283号の「さよなら杉田水脈!」に詳しく書きましたが、石破首相は「来年7月の参院選でも裏金議員には今回と同じ措置を取る」と国会で断言しました。そのため、参院選に鞍替えして単独比例での出馬を考えていた杉田水脈氏には、出馬の道が閉ざされました。

【関連】杉田水脈氏「終了」のお知らせ。参院選に鞍替え宣言も“裏金ペナルティ”比例出馬不能で国会から姿を消すお騒がせ議員の末路

そんな杉田氏は10月29日、自身のツイッター(現・X)に、高市早苗氏の愛車のトヨタ・スープラを運転させてもらったと画像付きで投稿し「お腹にくる加速が大好き」などとコメントしました。

杉田水脈氏が国会議員に返り咲く道は、参院選への出馬を認めない石破氏を総裁の座から引きずり下ろし、総裁選で次点になった高市早苗氏に総裁、そして首相になってもらうしかないのです。そのため、下野した今もこうして高市氏にコビを売りまくっているのでしょうが、その高市氏も、今回の衆院選で発言力も存在感も失ってしまったのです。

そもそもの話、裏金問題が原因で行なわれた総裁選なのに、高市氏の推薦人は20人のうち13人が安倍派の裏金議員だったのです。これほど国民をバカにした話は前代未聞です。さすがは自称「安倍首相の志を継承する者」です。杉田水脈氏にしても高市早苗氏にしても、あまりの厚顔無恥ぶりに、思わず開いた口からエクトプラズムが流れ出して幽体離脱しちゃいそうな今日この頃、日本をここまで劣化させたA級戦犯である安倍派の残党どもには、1日も早く政治の場から退場してほしいものです。

(『きっこのメルマガ』2024年11月6日号より一部抜粋・文中敬称略)

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