なぜ、今どきの若い社員を育成するのはこんなにも「無理ゲー」なのか?それには深い理由があった

 

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Z世代の価値観は「二極化」が著しい。「最近の若者はこうだから、こう育成しよう」というアプローチは、もはや効果が乏しい

ひとつのポイントは、人からどう見られるかという視点を強く持っている点である。「人から羨ましがられることは、自分にとって重要である」や「自分が行動するか否かを決める際、友人にどう思われるかが重要な判断材料になる」について、10代の「あてはまる」割合が他の世代と比較して極めて高い

「何か違う」と思ったら会社を辞める、ハラスメントや不正があれば相談する、ハラスメントや不正があれば会社を辞める、の3項目ともに「あてはまる」と回答した割合は10代が最も高かった

実際に若手社員から、「居心地は良いが、このままだと社外で通用する人間になるために何年かかるのかと焦る。何か自分で始めたりしないと、周りと差がつくばかりなのではないか、このままではまずいと感じている」といった声は本当によく聞かれるのだ

現在の20代後半の若手の離職経験率は51.5%と過半数を超えているし、副業の実施率は13.7%、副業をしたい者は35.3%で合わせてほぼ半数である

職場の「キャリア安全性」の3つの要素

(1)時間視座(2)市場視座(3)比較視座

キャリア安全性スコアと年収の相関係数は0.043とほとんど無関係であった

若手を育成できるマネジャーの9のポイント
(1)年齢層が比較的若い

(2)若手とのコミュニケーション頻度が一定以上ある

(3)配属・異動の前後で、管理職が事前に希望を聞くこと、決定後に個別の場でコミュニケーションをする

(4)若手へのOff-JTなどの教育訓練機会が充実した企業に所属している

(5)社員同士の職場を越えた「横断的なつながりを生み出す」制度がある企業に所属している

(6)自らも職場の外の越境経験をしている

(7)若手に対する「呼び方」は無関係

(8)入社したての若手にも多くの(社会的)経験を求め、また期待をしている

(9)フィードバックの形式よりも、指導内容の明確性や内容の充実に注力している

結局、年齢が若い方がマネジメントが上手くいくという話や、Off-JTの充実が重要という話など、経営者が知っておいた方がいい内容もあり、これは経営者、ミドルマネジメントが本腰を入れて取り組むべき問題だと思いました。

安易な「Z世代論」に流れる前に、ぜひ一読をおすすめしたい一冊です。

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Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

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【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

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