詐欺・強盗グループ「狙った家の事前リサーチ」法と、闇バイトの“巧みな罠”を防犯のプロが暴露

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最近多発している詐欺や強盗、その実行犯を募集する「闇バイト」が問題となっています。彼らは必ず事前に狙った人や家のリサーチを行うそうです。メルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』の著者である多田さんは、そのリサーチとして接触してくる方法の一部を紹介しています。

詐欺・強盗前に行われる、犯罪グループの情報の聞き出し方

組織的な詐欺や強盗が行われる前には、何かしらの個人情報の聞き取りが行われます。それは、すでに犯罪グループの側には、お金を奪うための手法が載ったマニュアルがあって、そこに騙そうとする人の最新の情報を組み入れることで、効率的に犯行が行えるからです。このマニュアルが紙として残っている場合もありますが、多くの場合、人から人へ犯罪成功の経験値の継承によって、犯罪グループに存在していることもあります。

今回の強盗事件では、被害に遭った家の近くではリフォームなどを装ったと思われる多くの不審な訪問があったことが発覚しています。いわゆる強盗を行うための下見の可能性が高いとみられています。そこで得られた最新情報をもとに、犯罪グループの指示役は強盗の実行をしたと思われます。

その一例として、工事をしていて「近所から苦情をうけた」という業者がやってきて「塗装の臭いがしませんでしたか?」と尋ねてきています。もし皆さんが業者からこのように尋ねられれば、どのように答えるでしょうか。

「(塗装の臭いは)しませんでした」と答えるかもしれません。そもそも工事などしていないのですから、そう答えることは想定済みです。この答えをしてしまうと、犯罪に巻き込まれるかもしれないと思ってほしいのです。

ここには、犯罪グループ側の巧妙な聞き出し方が存在しています。おそらく相手は続いて、次のように尋ねるはずです。

「ご家族の方にも(臭いがしなかったか)聞いて頂けますか?」

それに対して家人が「私は一人暮らしなので」や「主人や息子にも聞いてみます」などと答えてしまえば、高齢者の一人暮らしなどの家族状況を相手に知らせてしまうことになります。こうなれば、詐欺や強盗に襲われる危険が高まってしまいます。こうした事前の聞き出しには充分な警戒が必要です。

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