斎藤知事、狭まる包囲網。「SNS監修、PR会社に依頼」支援者が証言…稲村候補を苦しめたデマ、虚偽通報との関連を疑う声も

2024.12.20
by 東山ドレミ
20241220motohiko-kaede_eye
 

兵庫県の斎藤知事とPR会社社長の公選法違反疑いをめぐり、読売新聞が関係者の重大証言をスクープした。こうなると、ほとんどの有権者は斎藤知事のほうがウソをついていると判断するのではないか?

「SNS監修はPR会社にお願いする形になりました」証言者現る

兵庫県の斎藤元彦知事とPR会社「merchu」代表の折田楓氏が、11月17日の知事選をめぐって公職選挙法違反の疑いで刑事告発された問題で、あらためて折田氏が違法な選挙運動に主体的に関わり、報酬を受け取っていた可能性が強まっている。

読売新聞の12月20日付記事がスクープしたもの。それによると、選挙告示前の10月上旬、支援者のひとりがSNS活用について協力を申し出たところ、斎藤陣営の広報担当者から「SNS監修はPR会社にお願いする形になりました」という旨の返事が届いたという。

折田氏が選挙後に自身のnote(ブログ)で「斎藤陣営の広報全般を任せていただいていた」と違法な選挙運動の実績を誇示したのに対し、斎藤陣営側は折田氏が話を“盛って”虚偽の説明をしたにすぎず、約71万円の支払いはあくまでポスターデザイン費用など合法なものだったと釈明してきたのは弊サイトでも既報のとおり。読売の報道が事実なら、斎藤知事のウソがまた1つ、明らかになったことになるが――。

「もともと斎藤知事側の説明は整合性がなく、説得力ゼロのひどいものでした。折田さんのnoteが炎上するよりも前に、身内である斎藤選対本部メンバーの高見ちさき姫路市議や、森けんと西宮市議が、折田さんにSNS戦略を依頼した旨、Xに投稿していたのに、シレっとなかったことにしてしまったわけですからね。そのうえ、PR会社社長の折田さんだけに全責任を押しつけて、ウソつき呼ばわりし、自分たちは知らぬ存ぜぬで押し通そうとしているのです。

そんな中で今回、読売新聞が、斎藤陣営の公選法違反をあらためて強く示唆する重大証言をスクープしてくれました。こうなると、ほとんどの有権者は斎藤知事のほうがウソをついていると判断するのではないですか?

さらに20日朝には、知事選に敗れた前尼崎市長・稲村和美さんの刑事告訴も兵庫県警に受理されました。稲村さんはSNSで『外国人参政権を推進している』などとデマを拡散され、さらに虚偽の通報で後援会のXアカウントを2度凍結されるなど悪質な嫌がらせを受けたとされます。今後の捜査しだいでは、斎藤知事側のSNS戦略と各種デマ、嫌がらせ行為の関係が明らかになる可能性もあり、“斎藤包囲網”は着実に狭まってきている印象です」(政界ウォッチャー)

「読売新聞など信じられない」“斎藤信者”は反発

ただ、一部の熱狂的な“斎藤信者”からは「読売新聞の報道など信じられない」という声もあがっているようだ。

「“オールドメディア”批判は大いに結構ですが、“だから斎藤知事のほうが正しいんだ”となると、単なる思考停止になってしまうので注意が必要です。SNS上を飛び交う真偽不明のデマとちがい、読売は時間をかけ裏を取って今回の証言を報じていることが見てとれます。権力監視というメディアの役割をきちんと果たしていると思いますよ。

これで、説明責任のボールは矛盾だらけの釈明をしてきた斎藤知事側に渡ったわけですから、もう観念してコソコソと逃げ回らずに真実を明らかにすべきでしょうね。そうでなければ政治不信が深まる一方です」(前同)

【関連】斎藤知事の嘘、立花孝志氏の罪、兵庫県民の愚。小林よしのり氏が日本の「一億総狂人化」を憂慮する理由

print
いま読まれてます

  • 斎藤知事、狭まる包囲網。「SNS監修、PR会社に依頼」支援者が証言…稲村候補を苦しめたデマ、虚偽通報との関連を疑う声も
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け