もう株価なんか見る必要もない状況になる
日本の銘柄の場合は年2回なので「月給」的な感覚は得られない。どちらかと言えば、ボーナスをもらう感覚だろう。アメリカの場合は、3か月ごとに配当が入るので、ボーナスと月給の中間の感覚だろうか。
もし「いや、絶対に毎月欲しい」というのであれば、ETF【PFF】(優先インカム証券ETF)というのもある。これだと、何と毎月ごとに配当が入ってくる。完全に月給そのものだ。現在の配当率を確認してみると、6.28%だった。
高配当株・高配当ETFで「安定した固定収入が得られる」のを目指すのであれば、もう株価なんか見る必要もないわけで、それこそ株式市場が荒れようが、リーマンショック級の金融ショックがやってこようが、もう完全に無関係である。
ただし、高配当株だからといって、投資リスクがないわけではない。たとえば、表面的な配当利回りの高さに目を奪われると、思わぬ落とし穴にはまる可能性がある。中には、企業が無理をして配当を維持しているケースもあるのだ。
その企業が将来への設備投資を怠って目先の配当を優先している場合、遅かれ早かれ、その成長力は徐々に失われていくだろう。
高配当株は配当を継続して出し続けることができるかどうかは「配当性向(Payout Ratio)」を見る。
ちなみに、先ほど例に挙げた●●関連企業の●●●●だが、現在の配当性向は61.16%である。これは非常に適正な水準で何の問題もない。一般的な話をすると、配当性向が80~100%は高すぎる水準で、事業投資の余力が少なく、減配リスクが高いと考えられている。
中には配当性向100%以上の会社もあったりするが、こういう会社は利益を超えて配当を支払っているので、減配または無配に転落するリスクが極めて高い。そういうのもあるので、高配当株に投資するのであれば、配当利回りだけでなく、配当性向も一緒に見ておく必要がある。そうした財務的な分析が苦手ならば、高配当ETFを持っておくと、それはそれで報われる。








