辛坊治郎氏が嘆く「インフレ格差社会」押し寄せる中国人観光客、店主値上げ、日本人ばかりが貧困に転落する異常事態

 

値上げラッシュはまだ3合目。外国人に占領された「平日の日本」

その皆さんが次々売り場の商品を手に取ってレジに並ぶのです。道理で日曜日の夕方に店を開けておくわけです。

そこから一本裏道に入るとスナックが並んでいるのですが、この時間に空いている店は少数で、その少数の店からは英語のクラブミュージックがガンガン外に漏れています。

店内を覗くと、立ち飲みで踊る白人客で店内は立錐の余地もないほど混みあっていました。

さらに浅草方向に進むとインバウンド観光客の密度が濃くなっていき、浅草ビューホテルの前の道を渡って雷門に至る界隈の光景は、私が定点観測を続ける築地場外の状況と同じになります。

築地場外市場は現在、平日午後のインバウンド外国人比率はほぼ100パーセントです。週末の土日は日本各地からやってくる日本人観光客も増えて、比率が半々くらいになりますが、平日は日本人客の姿を見かけることはまずありません。

浅草はもう少し日本人観光客が多いようですが、大阪の黒門市場などは今、限りなく築地に近い状態です。その点、日本人観光客も多い京都あたりが、浅草の状況と似ているかもしれません。

ちなみに400円をいきなり600円に値上げしたオヤジさんの話では、「俺の感覚ではまだ、インバウンドの戻りは3割くらいだねえ。これからどんどん増えるよ」と言います。

正直私は「そんなに甘いもんじゃないだろう」と思いますが、為替が円高に触れない限りこの傾向は続くでしょう。

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