新年度になり、新たな役職に就いた方や、新しい職場になった方なども多いのではないでしょうか。「6つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」として知られる石川和男さんは、自身のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の中で、問題解決に役立つプロがノウハウを提供してくれる「読書」の効率的な方法について、カップラーメンを例に紹介しています。
「カップラーメン速読法」で、良質なインプットを増やしまくる
あなたは、新年度を目前にどんなことを考えていますか? 新入社員が入ってきて、教える立場になるけど大丈夫かな? 新しい役職でついていけるだろうかなど、少し不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そんな時に書籍はとても役立つツールです。
時間管理術、リーダー論、伝え方、コミュニケーション術……。さまざまな問題解決のプロが書籍としてノウハウを提供してくれています。
しかし、そのノウハウをうまく活用し飛躍できる人とそうでない人がいます。
その差はなんだと思いますか?
ズバリひと言でいえば、実践できるところを「探す」能力。つまり、「読む」のではなく、役立つコンテンツを探せるかどうか。
カップラーメンを作るときのことを思い出してください。
カップのフタや横に「作り方」が書いてありますよね。あれを一字一句、熟読する人はあまりいないと思います。
「お湯を入れてから何分で出来上がるか」「かやくや液体スーブ、粉末スープを入れるタイミングはいつか」など、知りたい部分だけを探して、あとは読み飛ばす。カップ麺を作るのに必要な情報を知るという「目的読み」をします。
私は、実用書を読むときも、このカップラーメンの作り方のように読んでいるのです。
自分にとって必要なコンテンツをその書籍から探す。
読むというより、探す能力を発揮するのです。
文章は、単語の塊を眺めていきます。イメージとしては、漢字だけ読み、過去の本で読んだ経験を元に、知っている箇所は読み飛ばし、書いてあることを予測しながら、必要な箇所を探していく。重要だと思う箇所を見つけたら、そこだけは熟読する。
読んでみて「これはいい、実践したい」と思ったら線を引く。「意味がない、もう知っている」と思う箇所は、途中でも読むのをやめる。
このようにして、読み飛ばす、重要な箇所は熟読する、実践するなら線を引く、その繰り返しです。
ひと通り読み終わったら、線を引いた箇所から最重要と思う箇所をノートに書き写します。あとは書き写したことを実践していきます。
読むのが遅い私ですが、この方法で、年間に約100冊の実用書を読むこと(役立つコンテンツを探すこと)ができています。
読み飛ばした箇所がもったいないと思うかもしれません。しかし、本でもセミナーでも、全部持ち帰ることが重要なのではありません。
本を全ページ読み、セミナーのコンテンツを全て聞いても、10日もしたら数%しか覚えていないのではないでしょうか。
最近読んだ本を思い出してみてください。
どれぐらい覚えていて、どれぐらい実践していますか?
すべてのページを読むことを頑張るより、自分に役立つことだけを抽出して、実践することに価値があります。
この方法なら、読んで、読みっぱなしにはなりません。実用書は「読む」という概念を捨て、「探す」という概念に変えてくださいーーー(『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』2025年4月10日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
この記事の著者・石川和男さんのメルマガ
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