新人のほうが先輩より給与が高い「逆転給与」が危険な理由
あとは「逆転給与」の問題もあります。人手不足を背景に、新人の初任給を思い切って上げる企業が増えてきました。悪いことでないと思いますが、問題は2年目以上の給与が据え置きになっているせいで、1年目と2年目以上の間で給与が「逆転」しているケースです。
経営陣は少しでも良い人材を集めたいので、初任給を上げたのですが、余力がないので2年目以上の給与アップは追いついていないというわけです。
その場合は、新人に対して「先輩からの冷ややかな視線」が注がれ、初日からハラスメント的な雰囲気が感じられるとか、「高い初任給の世代は将来の昇給が抑えられてしまい、7~8年後には決して高い給与ではなくなっている」危険があると思います。とにかくこの「逆転給与」が発生している職場は要注意です。
いずれにしても、あなたの全人格を企業に丸投げして、10年の下積み生活に耐えて、後からついてくる権限とカネを手にして、40年の全体でチャラにする――という時代はもう終わっています。
自己流の勝手な業務スタイルを違法スレスレで続けながら、それを「独自の企業風土」だと自慢するというブラック性もダメダメです。
とにかく「メンバーシップ性」が強めな企業というのは要注意です。そうではなくて、世界標準の透明で効率的な企業運営がされていること。戦略に独自性がありその背後には明確な哲学がること。世界に通用する高スキルの集団であること。これらを1つのスタンダードなイメージとして持つべきです。
入った会社にそうした評価ポイントがあるのかどうか?それとも「メンバーシップ性強め」のダメ集団なのか?新人の皆さんはまず、この点を見極めることが大事です。
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