世界で人気の日本製アニメ映画を見習え。トランプが輸入映画に関税をかけても米ハリウッドの人気が戻るはずもない根本的原因

 

今でもハリウッドの財産として機能している伝説的女優

5月30日(金)より、東京をはじめ全国ロードショーが始まる『マリリンモンロー 私の愛し方』というアメリカ映画があります。

映画『マリリン・モンロー 私の愛しかた』オフィシャルサイト

これは、かつて世界を魅了したマリリン・モンローの人生を追うとともに、彼女を取り巻くアメリカ映画業界の闇として、「ひときわ衝撃的なのが、ハリウッドのスタジオの有力者との関係。性的な誘いを断ったマリリンが、その後、スタジオとの契約が更新されなくなるなど、目を疑うような「性の上納」文化が赤裸々に語られる」。

少年への性被害を見据えた映画が21年ぶりに今の日本で初公開される意味。あの大女優の“性の上納”真実も

日本でも旧ジャニーズ事務所の件や、フジテレビの不祥事で、こうしたタレントの「性の上納」といったことが明るみになってきていますが、どこの国でも、どの業界でもこうした闇はあるものです。この映画の製作は2022年、フランスで製作されました。マリリン・モンローは、今でもハリウッドの財産として機能しているわけです。

もちろん現役で頑張っているハリウッド俳優もいます。トム・クルーズは、『ミッション:インポッシブル』の新作の宣伝に東京に来たばかりです。都庁で都知事と握手をして、大勢の日本人を沸かせました。

トム・クルーズ 都庁に降臨 大雨吹き飛ばした!ファン1000人に神対応3時間 小池知事からおもてなし

しかし、今はハリウッド映画のような巨額を投資したスペクタクル映画だけでなく、様々なジャンルの映画があります。時々、単館上映映画がネットで話題となって世界で上映されるというケースもあります。

映画産業というのは、投資しただけ見返りが得られるとは限りません。時には、投資してもしても結果が出ないときもあります。逆に、ろくに投資していないのに結果が出てしまうこともあります。それは偶然ではなく、その作品が生まれた背景にエンタメへの理解がある社会、優秀な人材、コンテンツを実現できる環境があるからこその結果です。

日本のアニメ映画が世界で一定の評価を得続けているのは、それまで日本人がマンガを愛し続け、日本社会がマンガやアニメに関わる人材育成や環境整備をしてきたからです。

ハリウッドは、かつてはそうした過程を経てきたのかもしれません。しかし、少なくとも近年は過去の栄光にあぐらをかいているだけではなかったでしょうか。

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