「なぜトランプは親イスラエルなのか?」よりも注目すべきは「決断への影響」だ

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イスラエルとイランが軍事衝突し中東情勢が緊迫するなか、世界が注目するのは米国の出方です。メルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』の著者・大澤裕さんは今回、世界の安全保障を左右する米国トランプ大統領の「判断」を分析しています。

イスラエル・イラン戦争、トランプ大統領の決断要因

イスラエルがイランにある核施設を攻撃しました。

イランの最高指導者ハメネイ師は「イスラエルは必ず報いを受けるだろう」として報復のミサイルを発射しています。

イスラエルのネタニヤフ首相は「核施設を完全に破壊するまで攻撃を続ける」としており、全面戦争になる可能性もあります。

今後のポイントは米国のイスラエルに対する距離です。

米国はイスラエルを徹底的に支援するのか、政治的に距離を置くのか、という問題です。

本日、ご紹介するのはカタールのテレビ局、アルジャジーラの記事です。

記事抜粋

「イスラエルを見捨てよ」

複数の保守派は、金曜日のイスラエルの攻撃に疑問を呈し、米国は自国の利益にならない戦争に巻き込まれてはならないと警告した。

トランプ氏の「アメリカを再び偉大にする(MAGA)」運動の保守派コメンテーターのタッカー・カールソン氏は、米国はイスラエルの「戦争好きの政府」を支援すべきではないと述べた。

「イスラエルがこの戦争を遂行したいのであれば、そうする権利は十分にある」

「イスラエルは主権国家であり、自国の意思で行動することができる。しかし、米国の支援を受けてはならない」

と、タッカー・カールソン・ネットワークの金曜日の朝刊ニュースレターは報じた。

さらに、イランとの戦争は「次世代のテロリズムを煽る」か、外国の政策の名の下に何千人もの米国人が殺害される結果になる可能性があると付け加えた。

「別の選択肢もある。イスラエルを見捨て、彼らに自分の戦争を戦わせよう」とも述べた。

解説

トランプの支持層(MAGA運動)は、米国第一主義であり、米国がイスラエルを徹底的に支援することには反対でしょう。

中東の戦争に巻き込まれたくないからです。

米国のマルコ・ルビオ国務長官は「イスラエルはイランに対して一方的な行動を取った。われわれはこの攻撃に関与しておらず、最優先事項は、地域に展開する米軍部隊の安全確保である」と述べました。

イスラエルから距離をとった言い方です。

しかしながら、トランプ大統領は、個人的に非常に親イスラエルです。

娘のイバンカさんがユダヤ人と結婚してユダヤ教に改宗しているといった要素もありますが、それだけでは説明できません。

10年以上前に書かれた彼の著書を読んでも強烈な親ユダヤの姿勢があります。

NYで不動産をしていく中で、ユダヤの力を思い知ったのでしょうか? 何か特別な理由があるに違いありません。しかし、それが何かはわかりません。

その要因がトランプ大統領の決断にどのように影響するかに注目すべきです。

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大澤 裕この著者の記事一覧

・株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン 代表取締役社長  ・情報経営イノーベーション専門職大学 客員教授 ・法政大学大学院イノーベーションマネジメント研究科 兼任講師 慶應義塾大学を卒業後、米国バンカーストラスト銀行にて日本企業の海外進出支援業務に従事。カーネギー・メロン大学でMBAを取得後、家業の建築資材会社の販売網を構築するべくアメリカに子会社を設立。2000年、ピンポイント・マーケティング・ジャパンを設立。海外のエージェントとディストリビューターを使った販路網構築・動機づけの専門家として活動を行っている。2015年「中小企業が『海外で製品を売りたい』と思ったら最初に読む本」を、2017年「海外出張/カタログ・ウェブサイト/展示会で 売れる英語」をダイヤモンド社から上梓。

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【著者】 大澤 裕 【月額】 ¥330/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 日曜日

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