自民党の凋落と表裏一体の関係にある参政党の躍進
どちらの言うことが本当なのかは判断がつかない。参政党内にかつて泥沼の主導権争いがあったということがわかるだけだ。むろん神谷代表の人格を云々することはできない。気になる点をあげるとすれば、演説の中身があまりに耳あたりの良すぎること。たとえば、こうだ。
「一丁目一番地の政策は減税。国民負担率が46%なのを35%に下げる。これ、大きな改革ですよね。一番大きな減税を言ってるのは参政党です」
リベラルな生活者目線を強調して人々に安心感を与える。ほとんどの野党が減税を主張しているなか、どこよりも国民に寄り添っているような印象を広める。しかし、その根っこには、現行憲法の「主権在民」に反する古めかしい右翼思想を抱え込んでいる。左右を超えた主張といえば聞こえはいいが、やや危うさを感じないこともない。可燃性を帯びていかないよう願うばかりだ。
それにしても、参政党の街頭演説が盛況なのには驚かされる。自民党や国民民主党に愛想をつかした支持者が流れ込んでいるのは確かだろうし、政治に無関心だった層を掘り起こしてもいるのだろう。
参政党の躍進は、自民党の凋落と表裏一体の関係にある。自公で「50議席」という石破首相の目標は、いよいよ実現が怪しくなった。日本の政治は新たなフェーズに入ることになりそうだ。
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