これらの事業はじめ、日印関係は2014年に両政府が締結した「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」をベースにしているが、今後10年はさらなる関係強化を示した今回の「共同ビジョン」があらたな基盤になる。
それは、経済、次世代モビリティー、医療、人的交流など8分野を柱としており経済分野では「経済安全保障イニシアチブ」を立ち上げ、物資供給での協力や技術提携を推進するという。
今後10年、インドへの民間投資の目標を10兆円とし、「AI協力イニシアチブ」として、AIでの技術提携も模索する。
このIT分野で発展するのがインドのシリコンバレーと呼ばれるベンガル─ル。
内陸にある高地であり、サバナ気候。夏の東京よりも断然涼しい土地だ。
街中には大きな公園が点在し街路樹は鬱蒼とし緑豊かな印象とともにインドならでは喧噪と経済発展の象徴である高層ビルがそびえ立つ。
それは街中だけではなく、郊外の広い土地には新興企業のビルが次々とそびえたつ。
ベンガル─ルをはじめ南インドは、すでに多くの人たちを迎え入れる準備ができているようだ。
共同ビジョンの中では、双方の人材交流を5年間で50万人以上に増やす目標も示しているが、日本側の受け入れはどうだろうか。
インドは多民族、多言語国家であり、宗教も様々なでカーストも社会の認識として存在する複雑な社会だ。
特に南インドは首都デリーを中心にした北部とは違い、政治行動や言語、民族が異なることから、そこにはもう一つのインドがあることを意識しなければならない。
これらの理解を含めて、相互理解をすることが私達の社会に求められている。
またインドで建設中の高速鉄道事業ではJR東日本が開発している新幹線の新型車両「E10系」を導入する方向も確認したという。
これはインドと日本の関係の象徴的な事業になるだろう。
そしてインド北部と南部が新幹線で結ばれる時、インドの風景はどのように変わっていくのだろうか。
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