「仕事は順調なのですが、家に帰っても妻が話をしてくれない」そんなお悩みが世界的コンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんのもとに届きました。赤羽さんは自身のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』の中で、子育て世代の家族が抱える「すれ違いの現実」の対処法を伝授しています。
仕事は順調なのですが、家に帰っても妻が話をしてくれません
Question

大手商社に勤めて9年、仕事はやりがいもあり順調なのですが、家に帰っても妻が話をしてくれません。会社は通常21時まで仕事をして、家に着くのが22時くらいになります。会食があると23時くらいです。それ以外に月1回は海外出張があり、4,5日家を空けます。22時に帰ると、妻は3歳の子どもとすでに寝ています。朝は私が出た後起きてくるようなので、話す機会がありません。土日の一日は休日出勤をしており、日曜日は家族ででかけますが、「ああ疲れた。つまらない」とため息をつくので、嫌になってきました。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。お気持ち大変よくわかります。こういうことで悩んでいる方はかなり多いです。
ただ、誰が悪いかというと、相談者さんです。家族を省みないので、奥様に愛想を尽かされている状況だと思います。
いや、家族のために仕事を頑張っているんだ、と男性は言いたがりますが、奥様には伝わりません。「そこまで家を軽視するような人と結婚するんじゃなかった」と思われても不思議はありません。
仕事はもちろん大切です。ただ、家族はもっと大切です。こういったことで家族に捨てられては人生終わります。もっと理解のある人なら、と思われるかもしれませんが、このような態度だと、誰になっても同じです。
打開策ですが、会社を20時に出て、21時までに帰宅するのはいかがでしょうか。決してできないことではありません。よほどブラックな会社でない限り、大丈夫です。会社より、むしろ帰りたくない、奧さんと顔を会わせたくなくて、早く帰っていないということはありませんか。
仕事のやり方をぜひ工夫していきましょう。これから責任はどんどん重くなり、部下も増えていきます。時間をかけて何とかする、という発想は捨てる必要があります。
本当に何とかしたいなら、これまでより1時間早く帰り、家事を手伝ってみましょう。
また、それなら奥様が起きておられるでしょうから、話を聞きましょう。100%です。信頼負債が大きく、「別に」「話すことなんか何もない」とけんもほろろかと思いますが、聞く姿勢を続けていれば、必ず話してくれるようになります。
注意点として、話してくれないからと言って、こちらからあれこれ質問してはいけません。余計にうざがられます。100%聞く姿勢でいれば、何だかんだで奥様が一言二言話したときにうまく受けとめることができます。そうすると、「あれ?」と思ってもらえるようになります。
ただ、決して簡単ではないので、普段から会社でしましょう。会社で人の話を聞くことが自然体でできていれば、家でもだんだんできるようになっていきます。
そうやって話を聞く姿勢が身についてくれば、奥様からの信頼負債も少しずつ減少し、心が溶けてお話してくれるようになります。
家が針のむしろでは、中期的に仕事に打ち込むことはできませんので、ぜひこの際、1時間早く帰り、100%聞く姿勢を徹底していただければと思います。それができれば、仕事上でのアクティブリスニングスキルも確実に向上しますので、さらに仕事ができる人になっていきます。
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