次です。
「イランは自国民を弾圧する非人道的な政権だ」とありますが、もちろんデモ弾圧で数千人の死者が出たことは事実であり、良くないことです。しかし、ではなぜアメリカはそれを理由にイランを攻撃しておきながら、他国(パレスチナ)の領土を不法占拠し、国連のレポートでも指摘されるような子どもを含む十万人規模の虐殺を行っているイスラエルとは一緒になって攻撃するんでしょうか。トランプはイスラエルを一切責めていませんよね。
自国民を数千人弾圧した国を非難するなら、他国民を十万人規模で虐殺している国の方を先に非難すべきではないでしょうか?国連ははっきりとイスラエルのやっていることを「ジェノサイドだ」と認定しています、この強烈なダブルスタンダードがおかしい、と言っているんです。さらにミャンマーや北朝鮮やインドネシア、アフリカ諸国でも数万単位の弾圧は過去に行われましたがアメリカは攻撃していません。攻撃するメリットがないからです。
海外にいるイラン人はもっと攻撃して政権を転覆させてほしいと言っていますが、彼らはもとパーレビ国王派で革命で海外に逃げた人たち。バーレビ時代は米国と仲が良く、パーレビ王政の秘密警察 SAVAK は、反体制派の監視、逮捕、拷問、処刑で知られていました。
また、1976年のアムネスティ報告では、SAVAKの拷問が詳述され、シャー体制は当時「世界最悪級の人権侵害国」とされた、とEncyclopedia.comがまとめています。規模感としては、1974~75年ごろ、アムネスティはイランの政治囚を2万5,000人~10万人と推計していました。革命期には、シャー側治安部隊によって約500~3,000人が殺されたとの推計があります。つまり海外にいるパーレビ派も同じことをしていたわけですよ。
さらに言えば、イラン国内の反政府デモには、トランプ政権をはじめとするアメリカが裏で大量の武器を供給し、政権転覆を狙っています。デモ側からも銃撃があり、治安部隊側にも数百人の死者が出ている。つまりアメリカが意図的に内戦状態を煽っているテロ支援国家的な側面もあるわけです。
だからわたしはイランの非を無視しているのではなく、イスラエルやアメリカがイランを非人道的だと責める資格なんて全くないという現実を指摘しているんです。
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