なぜAppleは「AI戦略」を修正したのか?Siri刷新に見る「Google接近」の背景

 

今年初め、アップルはグーグルとタッグを組むと発表。

Siri AIはオンデバイスAIでも処理するが、モデルはグーグルとの共同開発となった。Private Cloud Computeもグーグルクラウド上で処理され、グーグル・Geminiベースでアップルとの共同開発モデルを採用するとした。チップも自社のMシリーズではなく、NVIDIAになった。

世間では「iPhoneでGeminiが使える」とか「iPhoneのデータがグーグルに渡ってしまう」と言われているが、すべて誤解だ。

あくまで「Siri AI」と「Apple Intelligence」は「Geminiベースで作られている」だけであり「Geminiとは似て非なるもの」なのだ。

ただ、画像を生成できるPlaygroundなんかを使って写真などを生成してみると、かなり「NanoBanana」っぽい仕上がりとなっている。Geminiをベースにしていれば、自ずと成果物が似通ってくるのは仕方ないだろう。

手元にあるiPhone 17 Pro MaxにiOS27のデベロッパーベータをインストールし、Siri AIを試してみたが、設定は英語でも、日本語入力で質問もでき、そこそこ使える感じがした。「明日のフライト、何時だっけ?」という質問にも、メールなどから情報を探し出してきたようで、一発で答えてくれた。

開発中ということもあり、安定稼働はしていないが、年内のサービス提供が待ち遠しくなってきている。

アップルとグーグルは検索窓での契約があり、iPhoneからの流入によってグーグルが広告収入を得ているということで、グーグルからアップルに対して年間2~3兆円規模の支払いが継続しているといわれている。

Siri AIとApple Intelligenceによって、Geminiベースのモデルへの使用料が発生するのは間違いなく、今後はアップルからグーグルへの支払いが発生するのだろう。

つまり、アップルとグーグルは支払いを相殺する間柄となり、今後も蜜月の関係を続けていくことになりそうだ。

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image by:  Daria Nipot / Shutterstock.com

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日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。

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