「より難しい問いに挑ませるための足場」となるAI
それはともかく、アメリカの主要大学が教員に勧めているのは、AIを「学生の代わりに考えてくれるツール」、つまり人間の代替にはさせず、「より難しい問いに挑ませるための足場」として位置づけ直すことです。そのために、学習目標の再定義、理由を添えた明確な方針、プロセスの可視化、研究倫理としての開示が求められています。
いずれにしても、アメリカの大学は、AIという強力なツールを教育効果の向上に結びつけるための「現在進行形での実験の場」へと大変身を遂げつつあるのです。まだ、数値としては表に出てはいませんが、教職員に対するプレッシャーだけでなく、学生へのプレッシャーも加速しています。
例えばですが、この秋の新入生の場合は、その「新しいポリシー」が適用されるようになって初めての1年生になります。彼らの多くは、AIで「勉強が楽になる」どころか、人間に求められるレベルが思い切り高い設定に変わっていることに、相当な戸惑いを見せているようです。成果は全くこれからという話ではありますが、非常に興味深い動きではあります。
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- 【Vol.659】冷泉彰彦のプリンストン通信 『米大学のAIを前提とした教育』(10/6)
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