AIで「勉強が楽になる」どころか真逆に?米大学で始まった「AI前提教育」への大転換で超高くなる“人間に求められるレベル”

 

「より難しい問いに挑ませるための足場」となるAI

それはともかく、アメリカの主要大学が教員に勧めているのは、AIを「学生の代わりに考えてくれるツール」、つまり人間の代替にはさせず、「より難しい問いに挑ませるための足場」として位置づけ直すことです。そのために、学習目標の再定義、理由を添えた明確な方針、プロセスの可視化、研究倫理としての開示が求められています。

いずれにしても、アメリカの大学は、AIという強力なツールを教育効果の向上に結びつけるための「現在進行形での実験の場」へと大変身を遂げつつあるのです。まだ、数値としては表に出てはいませんが、教職員に対するプレッシャーだけでなく、学生へのプレッシャーも加速しています。

例えばですが、この秋の新入生の場合は、その「新しいポリシー」が適用されるようになって初めての1年生になります。彼らの多くは、AIで「勉強が楽になる」どころか、人間に求められるレベルが思い切り高い設定に変わっていることに、相当な戸惑いを見せているようです。成果は全くこれからという話ではありますが、非常に興味深い動きではあります。

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東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは第1~第4火曜日配信。

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