VR元年と言われた2016年は、仮想現実の世界は様々なハードウェアの発売と共に、既に現実のものとなっている。
しかし、いまだ多くの人々が仮想現実を概念のみの存在だと考えていた90年代初期に、1人の少年がVRヘッドセットをDIYで作り上げていたという。
ダンボール製の筺体など、いかにも少年の工作のように感じられるが、そこにあるのは紛れもないVRゲームの先取りである。
映像に映っているのは、ユーチューバーtriggeronさんの少年の日の姿。
彼によると、この映像が撮影されたのは1993年、子供の頃に手作りしたVRヘッドセットのデモ映像だという。
当時のtriggeronさんは、壊れた小型テレビを手に入れたことから、ゲームプレイ可能なヘッドセットの制作に取り掛かったという。
ヘッドセットのモニターに使用されたのは、当時ソニーから発売されていた『ウォッチマン』という小型テレビ。
よく見ると、コックピットを模したゲーム画面が映し出されていることが分かる。
また、疑似3D化のために湾曲させたフレネルレンズがモニター前面に取り付けられており、内部に搭載した3つのスピーカーにより、サラウンド音響を体験することもできた。
園芸用の手袋を利用したグローブには6つのセンサーが取り付けられており、手首や指先の動きに連動するプルケーブル・システムにより、各種選択ボタンを操作することができたという。
triggeronさんは当時を振り返り、数か月後にはメガネが必要になるほど視力が低下したと記しており、DIYヘッドセットの最大の欠点は「光学的なものだった」と振り返っている。
ちなみにゲーム機本体として使用されているのは、“海外版ファミコン”こと『ニンテンドーエンターテインメントシステム』であり、映像でプレイしているのは87年に発売されたNES版『トップ・ガン』である。
それにしてもアナログ時代にこれだけの先端機器をDIYで作り上げてしまうとは、驚くべき才能といえるだろう。
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参照・画像出典:YouTube(triggeron)
(本記事は上記の報道や情報を参考に執筆しています)
記事提供:ViRATES
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