高血圧は脳卒中や心筋梗塞などの原因となることも多く、取り除いておきたい生活習慣病リスクのひとつ。自宅で気楽に取り組める改善法はないものでしょうか。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、日野原記念クリニック所長の久代登志男さんが、簡単で習慣化しやすい「タオルグリップ法」を紹介しています。
自宅で取り組める高血圧改善法
日本では高血圧の患者が4,000万人以上いると推定され、「国民病」とも言われています。しかし、その高血圧を自宅で簡単にできエクササイズで改善に導けるとしたらどうでしょうか。
本日は、日野原記念クリニック所長・久代登志男さんが提唱する、身近なタオルを活用した高血圧改善法をご紹介します。
日本における高血圧の患者数は4,300万人と推定されています。男性は40代以降、女性は50代以降に発症することが多い生活習慣病の一種で、患者さんの数が多いことから「国民病」ともいわれています。治療法や予防法を理解し実践していくことは、長寿社会において大切なことです。
高血圧の治療法や予防法の一つとして、私は5年ほど前から「タオルグリップ法」と呼ばれる方法を紹介しています。どの家庭にもあるフェイスタオルを丸めて手でぎゅっと握って緩める─。それを何度か繰り返すだけで、高くなってしまった血圧を落ち着かせる効果が期待できるのです。
基本原理は、カナダのマックマスター大学(オンタリオ州)のフィリップ・ミラー博士が開発した「ハンドグリップ法」で、この新メソッドはアメリカの心臓病学会が高血圧の補完療法として、その効果を認めています。
ハンドグリップ法がデジタル握力計を使うのに対して、タオルグリップ法はその名が示す通りタオルを使用します。なぜ効果があるのか、その仕組みについては後ほど説明するとして、まず具体的な方法からご紹介しましょう。
用意するのは、手や顔を拭く際に使われるフェイスタオル一枚。一般的には34×85センチ前後の大きさになります。
【準備】
- タオルを正方形に近い形になるよう、横に2回、縦に1回折り畳みます
- 端からくるくると巻いて、筒状に形を整えてください。やや緩めに巻くのがポイントです
- 握った時に親指が他の指につかない程度の太さに調整します
【実践】
- 椅子に座ってリラックスしましょう。テレビを見ながらでもOKです。腕の位置は、自分のやりやすい位置で結構です
- 丸めたタオルを片手に持ち、全力の3割程度の力で2分間握り続けてください。2割以下ではあまり効果は出ません。強過ぎても効果が増えることはありません
- 2分間過ぎたら手の力を緩めて、タオルを握ったままの状態で1分間お休みします。呼吸は普通にしてください。
この後、再び2.を行ってください。反対側の手にタオルを持ち替えても、同じ手でも構いません。そして、2~3を計3回、タオルを3回握ることになり、所要時間は8分間になります。握る回数を増やしても効果は変わりません。
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